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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.316 映画 デオン・テイラー「ブラック・アンド・ブルー」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 デオン・テイラーの「ブラック・アンド・ブルー」(2019/米)についてです。


これは拾い物の面白い映画でした。

全く話題を聞いたこともなく、テレビ放送されていたので暇つぶしに録画して観ました。

定番の警察汚職ものアクション映画ですが、まさに「ボディカメラは見た」という部分が新しかったです。

昨今話題の「ブラック・ライブズ・マター」(黒人に対する暴力や人種差別をなくす運動)も取り扱っているので、単なるアクションではなく社会派の一面もあります。

そして主人公の新人警官にムーンライトや007シリーズに出ているナオミ・ハリスが演じている。彼女の正義感に溢れる強さがとても魅力的。彼女の存在でこの映画は半分ぐらい成り立っていると思えるほど素晴らしかったです。

期待しないでみたので、面白さに驚きました。

実際アメリカではこのボディカメラは導入されいるらしい。
犯罪の証拠にもなるし、やはり警察の行き過ぎた捜査や逮捕もあるのでしょうか。



物語は、元軍人の黒人女性の主人公は故郷のニューオリンズに戻り警察官として働くことになった。

彼女が朝ジョギングをしていると黒人だからという理由で職務質問され、警察官とわかると解放される。警察の横暴と黒人差別が残る地域だ。

先輩警官とパトロールに行くと住民の黒人からは警察(ブルー)というだけで反感を買う。

スーパーに立ち寄ると旧友の黒人青年と会い、先輩警官はお金を払わず商品を持ち帰り、彼女はその分を払う。

その夜先輩警官の代わりに夜勤に出た主人公は、ベテラン警官と一緒にパトロールに出る。

途中でそのベテラン警官に呼び出しがあり、情報提供者に会うと倉庫街に行く。

車の中で一人待っていると、銃声が聞こえたため、彼女は倉庫へ入る。

そこではベテラン警官と麻薬課の刑事二人が売人を射殺していた。

彼女は驚いて声を出し見つかってしまい、刑事に撃たれてしまう。

防弾チョッキと落ちた場所にゴミ袋があったため一命を取り留めて、彼女は脱出する。

麻薬課の刑事は彼女がボディカメラで録画していることに気がつき、彼女を追いかける。

彼女は負傷しながら、住人に助けを呼ぶが、皆巻き添えを喰らうのを恐れドアを開けない。

やっと旧友がいるスーパーに逃げ込み、先輩警官に助けて欲しいと電話する。

そこへ白人警官がやってきて旧友の黒人青年をいたぶるが、彼は我慢して彼女の存在を明かさなかった。

傷口を応急処置して、先輩警官と合流する。ただ彼の口ぶりからその先輩警官も麻薬課の刑事の汚職を知っていてグルだとわかり、彼を銃で脅し車から出る。

主人公はスーパーの旧友のアパートに匿ってもらう。

黒人グループに彼女が売人(ギャングのリーダーの弟分)を殺したと、殺害命令が下っていることを知る。

警察からも、ギャングからも追われる身。

黒人青年と主人公はアパートから逃げるが、途中で黒人青年は黒人グループに拉致されてしまう。

彼女は彼を救うために、ギャングの巣窟へ単身乗り込み、ボディカメラに真実が映っていると、その代わりに彼を解放してくれと頼む。

黒人グループのハッカーからカメラのコードを解除させ、映像を見ると、麻薬課の刑事が殺人を起こした映像が写っていて、彼女と彼は解放される。

しかし彼女がギャングの巣窟のアパートに来ている情報は警察に伝えられ、
機動隊とそれに紛れて麻薬課の刑事、先輩警官、ベテラン警官も駆けつける。

アパートは警察に囲まれ、ギャングと激しい銃撃戦になる。

果たして彼女は無事、逃げ切れるか。



内容は警察汚職の定番で、正義の警察官、悪徳刑事、裏切り者、ギャングと役者は揃い、まあ面白いが、そこにボディカメラという存在が面白くなる。

大体警察汚職のこういう場合はお金が絡んでくるが、

今回は殺人現場を撮ったボディカメラのやり取りがキーになってくる。

そこがこの映画を新しい感覚の作品にさせている。

まあこういうその時代の最新技術(ガジェット)をテーマにした映画(インターネット、スマホ、ビデオカメラなど)は、数十年後古びてしまうことがあるが、まあこの映画はそれだけでなく、黒人差別や貧困問題、警察の暴力など社会的なテーマも盛り込んでいるので大丈夫でしょう。

それだけでなく、周りは敵だらけ、警察もギャングも追ってくる状況で、必死に脱出する骨太アクション、それがシンプルだけどアクション映画の原点だからこそ、この映画の魅力は光っていると思います。

今日はここまで。



「今夜、何か変わったか?何も変わっちゃいねぇ!」
「そうだとしても今日がそれの始まりよ!」
/「ブラック・アンド・ブルー」より






















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