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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.196 映画 ウェス・クレイヴン「ミュージック・オブ・ハート 」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ウェス・クレイヴンの「ミュージック・オブ・ハート 」(1999/米)についてです。

メリル・ストリープ主演のバイオリン教育学園感動映画。

多分感動系の映画に違いないと思って見たが、やはり感動してしまった。

ありきたりの感動系かなと思いきや、

実話を元にしていることと、やっぱりメリルの演技が凄すぎて、ありきたりでないリアルだからこその感動がありました。

本当のバイオリニスト、パールマンなど出ていますし、メリルが弾いているシーン多分かなり練習をしていると思います。

昔バイオリンを習っていたので、よくドラマで見るバイオリンを弾くシーンは嘘か本当か大体わかってしまいます。

映画の中で本物が存在すると途端に映画は魅力的になります。

逆に作り物の映画の世界で下手な嘘をつくと途端に白けてしまうものでもあります。

メリルはどこから見てもメリルですが、単なるカメレオン俳優だけでなく、
徹底的にそのバイオリンの先生になりきって、バイオリンも練習して、先生そのものの存在感を見せてくれたので、感動したと思います。

優等生タイプの優しい先生ではなく、等身大の情熱に溢れる口の悪い厳しい先生を。



物語は、主人公(メリル・ストリープ)はかつてバイオリンに情熱を燃やしていた主婦。

軍人の夫と結婚して二人の息子をもうけるが、夫は不倫して出て行ってしまった。

食べていくために就職口を探していたところ知り合いの紹介で、ニューヨークのハーレムの学校で音楽の教師として就職する。

そこはニューヨークのハーレム、場所柄も学校の生徒も荒れている。

これまでバイオリンを手にしたことがなかった荒れた子供たちに悪戦苦闘する。

金にならない音楽を子供にやらせたくない親たち。

ハーレムに多く住む黒人が、白人の音楽クラッシックを演奏することへの抵抗。

さまざまな問題をかけながら、彼女の情熱で、次第にバイオリンを楽しむようになる。

演奏会を開き、大成功を収めて、校長や親からも絶賛される。

それから10年。彼女の授業は人気だったが、市の予算の都合で突然解雇され、バイロリンの教室は閉鎖されてしまう。

彼女はクラスを存続させるために大規模なチャリティーコンサートを開く。

一流のバイオリニストを集め、生徒たちも演奏し、カーネギーホールで。

たくさんの賛同者を得てコンサートは大成功を収め、彼女のクラスは存続することになる。



まず、この映画が単なる感動を呼ぶ良い子ちゃん映画でないところは、メリルの演じるバイオリン教師の性格だ。

情熱はあるが、子供相手にも徹底的に厳しく、汚い言葉で暴言も吐くし、私生活でもたくさんの失敗を繰り返している。

けど、実際はお行儀の良い先生が一番の教育者ではなく、例え厳しくても、ちゃんと公平に子供たちに真剣に向き合う先生が一番子供の心に響くものがあるのではないでしょうか。

映画の中で「きらきら星」の演奏があります。

あれ?っと思って調べると、実在の主人公は鈴木メソッドの先生で、自分も鈴木メソッドの生徒だったのでとても嬉しくなりました。

鈴木メソッドを作った鈴木鎮一先生の教えがこの映画の主人公の教え方に似ていますね。どんな子も平等で、きちんと教えれば必ず弾けるようになると。

今日はここまで。



人には生まれつきの才能などない。
人の能力は環境が育てるのだ。
/鈴木鎮一(音楽教育家、スズキ・メソード提唱者)

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