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先延ばしを防ぐ方法(How to Become a Straight-A Student (Cal Newport著)より)

How to Become a Straight-A student (Cal Newport 著)」ですが、2回目を読んでいます。

今回は、本書にある「先延ばしを防ぐ」方法をご紹介します。先延ばしは英語で

Procrastination

という単語で表現され、辞書で調べると、怠慢とか先送りとかそういう意味があります。結構具体的に載っていて、それを列挙すると、自分なりの意訳で申し訳ありませんが

・ その日やったことを記録する
・ 適切な食事をとる
・ ご褒美をあげる
・ 習慣化する
・ 「がんばる日」を作る

How to Become a Straight-A student (Cal Newport 著、Crown)

となっています。

その日やったことを記録する:

 自分なりに解釈すると、主観的な「やった感」と客観的な「作業量」を比較するということです。「友達と喋りながら」、「テレビを見ながら」、「眠気と闘いながら」、このような状況下で作業をすると、時間はあっという間に過ぎてしまいますが、実質的な作業・勉強の量は伴いません。そこでまずやったことを記録することが大事です。自分の充実感と実際の作業量を比較し、いかに自分がサボっているかを確認する。現実を直視する。そこから修正が始まります。

適切な食事をとる:

 運動だけではなく、勉強でもエネルギーは使います。ですのでエネルギーの補給は先延ばし抑制には必須です。やる気が出ないので。ですので、「食べない」という選択肢はやめた方が良いでしょう。空腹は集中力を増すという情報もありますが、空腹になりすぎは良くありません。
 ただ、適切に補給することが大事です。本書は2006年発刊ですが、すでに白い炭水化物と砂糖の摂取を否定しています。代わりに、フルーツ、全粒粉のオートミールなどが進められています。成績優秀者の経験からこれが抽出されたのは驚きです。彼らは自分と向き合ってるんですね。
 他にも、カフェインの取り過ぎや、水を飲むことでトイレに立つ回数を増やすなど、集中力を保つスキルも紹介されています。

ご褒美をあげる:

 これも現在様ざまな本で取り上げられています。ご褒美を設定することで、ドーパミンが分泌されます。しかも、実際にそのご褒美を手に入れた時よりも、ご褒美を得たことを想像する方がドーパミン分泌量が多い、ということだったはずです。いわばにんじんを目の前にぶら下げられた馬。自分の脳機能を上手に利用したいですね。

習慣化する:

 自分の中ではこれが最も重要です。要は、「考えなくても体が動くようにする」ということです。大学の講義は曜日でほぼ決まっているものが多いので、課題提出などの予定は立て易いでしょう。まずは、そのような決まった予定に対して自分なりのルーティーンを構築する。そこから、イレギュラーなものに対する対応をする。とすることで、機械のように考えずに行動する習慣がつけば最強と思います。
 そのようなことをすると、融通が利かないと言われることもあるでしょうが、自分の優先事項に正直になっていいかと思います。

「がんばる日」を作る:

 これが自分的に新しい情報です。この意味は、「意図的に現在のキャパの110%くらいの作業をする」ことと理解しています。習慣化はとても良いのですが、自分的に弱点があります。それは「自分の現在のキャパを反映できなくなる」可能性です。日頃から自己成長があれば、自分の可能な作業量・勉強量は増えていくはずです。ですが、それに気づかずにいるとそのキャパを有効利用できないことになります。せっかく自己成長しているのにもったいないですよね。だから、あえて「今思っている限界を越える」日を作ることが、さらに作業効率を上げるためには重要です。
 自分の場合、あえてそのような時間を作ってはいないですが、仕事が立て続けにくる時期があります。それをやって見ることで、自分のキャパが上がったことを実感するし、その状態を普通と思えてきます。
 学生の場合、そうなる機会はあまりないように思います。だから、あえて自分でその状況を作り出すのはいいと思いました。例えばですが、「週末1泊旅行に行くので、課題は金曜までに全て終わらせる」ということをすると、ご褒美もあげられるし、一石二鳥ですよね。

この部分を読んで思ったことは、アメリカの成績優秀者は、「本に載ってあることを経験的に知っている」ことです。情報が少なかった時代でそうなので、試行錯誤をすることの大切さがわかります。現在は情報自体にはアクセスが容易です。ですが、そこに行動が伴う必要があります。「人と違う」ことはまさに「試行錯誤して自分を形成する」行為なのだと改めて思いました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。


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