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メガバンクからファンズに転職してみた。

ファンズに入社して1か月が経ち毎年行われているFunds Advent Calenderにせっかくの機会かつDay2の12/2がちょうど誕生日ということもあり今回投稿します!


1.プロフィール


まず初めに簡単なプロフィールから
某メガバンクに約14年半勤務。最初の13年(3拠点を経験)は法人営業(非上場・上場双方)、その後1年半は本部でM&A関連業務に従事。35歳以降、転職を考えていた中でスタートアップという選択肢をとった中年男。
ファンズでは審査部にて企業分析等の業務を行っております。
本記事については法人営業時代との対比を中心に記載しております。

私がメガバンクに入った15年前と現在を比べると拠点の目標に対する強烈なプレッシャーはかなり軽減されており、銀行もホワイト化したなーとしみじみ感じております。毎年12月になると店全体の目標が75%達成できそうか、3月末に100%達成のためにいくら足りずに、それをどこでどうやって埋めるのかの議論が盛んに行われていたことを懐かしく感じます。
拠点の目標数値達成が根本的になミッションの為、個人の目標達成有無にかかわらず12月に入ると今年もかー…という気持ちになっていました笑。

2.なぜメガバンクからスタートアップに転職を考えたのか

銀行のキャリアを見てみると51歳で役職定年、55歳では役員以外はほぼ残っていません。多くはグループ会社もしくは銀行の顧客企業へ転籍という流れです。グループ会社に出向すればある種これまでと同じような人種の人たちと仕事ができるので、不安がないかもしれませんが、顧客企業への転籍となれば50歳を超えて初めての転職となり、受け入れる方も大変でしょうが、転籍する人も大変です。また顧客企業へ転籍できる人はまだ幸せで、最近では自ら見つけてこないと次の働き口がないという状況です。個人的にはそのこと自体が今後の人生における大きいリスク(ボラティリティという意味での)だと認識していました。そう考えるとこれまでの銀行員時代に培った能力(ここではあえて言及しませんが)を最大限生かせるタイミングと新しいことにチャレンジする気力が充実している間に転職をするだろうなというのは漠然と考えていました。先日も若手時代にお世話になった上司の方々との飲み会がありましたが、「思っていたよりも辞めるのが遅かったな。」とみんなから言われました。決して銀行員時代に不満たらたらな状況で仕事をしていたというわけではなく、むしろ銀行での仕事を非常に楽しんでいました。仮に今、大学生に戻って就職活動するとししても前職の某メガバンクはかなりの上位候補になると思います。また自慢ではないですが、法人営業の個人成績・実績としてもかなり上位にいたと思います。(何千人もいる法人部門で毎年一人だけ選ばれる社内報でのインタビュー記事は未だに実家の両親が宝物にしております)

ではなぜそんな人間が銀行をやめたのかというと、自分が面白いと思えることに対する挑戦が最も大きな理由です。銀行員は多種多様な業種の会社を幅広く日常的にみることができます。それと同時に現在の社会では自分たちが思っている以上に新たなビジネスが出てきています。(頭では認識していても実際には理解できていないことが多く、実際に私もその一人でした。)銀行員あるあるですが、なんとなくその業種のことをわかっているようで実際にはあまりわかっていないことが多々あります。

私が13年携わっていた法人営業は部署が変わったり、担当顧客が変わることでその都度、新たなお客様を担当することで自身の知らない知識・人的関係を増やしていくことができます。個人的な私見ですが、本質的にはそのような事に対する興味・関心が強い人が法人営業でも優秀な方が多い印象です。
やはり私もその中の一人で新たなビジネスに出会う度にこのビジネスのここが面白そうだなとか、ここを改善できるともっと面白そうなことができるなと心の中で考えていたものです。特にここ最近は銀行では様々な事情で対応できない領域でビジネスを行っているフィンテック企業が多く出てきました。メガバンクにも太刀打ちできるようなビジネスも非常に多くあると思います。

そんな中、転職活動中に出会ったのがファンズでした。エージェントからの紹介でしたが、同じ金融業界ながら正直なところ全くファンズのことは知りませんでした。ただそのビジネスの内容をよくよく見てみると自分が銀行時代に培った能力も行かせ、これからの日本におけるプライベートデット業界を拡大することのできる非常に面白いビジネスだと感じました。


3.メガバンクとファンズの違い

ここでは大きく組織と融資の二つの観点での違いを記載していきます。

組織において最も違いを感じているのは体制がフラットであり、それに伴う意思決定が速いというところです。また無用な忖度や役員等の意向を気にする必要はありません。ファンズのvalueにもなっているコトフォーカスが浸透しています。ピラミッド型組織を批判しているというわけではなく、それはそれで非常に重要な組織体制だと思っていますが、ピラミッド型の組織を経験してから、ファンズのような組織体制を経験してみるとその違いに驚きます。もちろんその場合における責任感は更に増すので、毎日身が引き締まる思いで業務に取り組んでいます。

融資という面では銀行では資金使途に応じた期間や金額があらかじめ定められていますが、ファンズではその前提にとらわれず検討することができます。だからこそよりビジネスモデルを緻密に把握し、CF予測をするということが求められます。正直なところ、一定金額を超える場合やLBO検討時を除いてここまでより精緻にビジネスモデルを分析した経験はない印象です。
但し、ファンズはプラットフォーマーという性格上、銀行のように無尽蔵に資金を提供できるわけではありません。ファンズに入ってみて、銀行が自分たちのアセット使ってビジネスを展開できることの強みというのはやはり強力なものがあります。

ここまで違いを記載しましたが全く同じところもあります。それはファンズのvalueにもなっているコンプライアンスファーストです。金融機関にいる人間からすると当たり前と思われがちですが、このコンプライアンスファーストを真の意味で実践できているかどうかは大きな違いがあると思います。私がいた某メガバンクもコンプライアンスに関する意識が非常に高かったのですが、スタートアップであるファンズも非常に高い意識で社員皆が実践しており、入社後改めて信頼できる会社だなと実感しております。

4.最後に

ここまでこうして記載してみると、大したことは書いてないです。もし今銀行で働いている人がこの内容をみると「ああ、そうだよね。」ぐらいにしか思わないでしょう。でもその「ああ、そうだよね。」の次に何をするかが自分の人生を考えるきっかけになると思います。銀行で偉くなる、今の銀行という安定的な生活を継続する、という結論をコミットすることでもよいと思います。一方で本当はこうしたい、ああしたいと思っていてもできていない、みたいな考えの人がいればまずひとつ行動を起こしてみることで変わることがあるかもしれません。


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