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顔料にも染料にもなる藍

 天然の藍があり、合成の藍も登場し、顔良の状態でも流通しているし、染料の状態でも手に入る。他の植物染料にはありえないややこしさの中で、混乱を生みやすい藍。それでもそれぞれの藍が絶えることなく伝えられてもいて、これが沼でなくてなんというのでしょう。


染料と顔良の違いについて(ざっくりと)

 顔料と染料の違いについては、とても簡単にいうと

  • 顔料…水に溶けない

  • 染料…水に溶ける

 となります。
 更に顔料は以下のように分かれます。

  • 無機顔料…天然鉱石、金属の化学反応で得られる酸化物で作る顔料
        (更に合成無機顔料と天然鉱物顔料に分かれる)

  • 有機顔料…石油などから合成した顔料

 一方、染料も以下のように分かれます。

  • 天然染料…動植物由来の染料

  • 合成染料…有機合成化学の手法により化学合成された染料

 これからお話しする藍の特色について、以上の内容を前提として展開いたします。
 これから自分でタデアイを育てて楽しもうと思われている方も、これからお伝えすることを前提として踏まえておくと、遊び方をスムーズにイメージできるようになると思いますので、ぜひご覧ください。

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他では書けない藍の専門的な(というかオタクな)記事をここにまとめています。

藍染めの歴史・効能・応用方法を調査・検証しているうちに、脱出不可能なほどハマってしまった藍の沼。この甘美な沼は、歴史や自然科学の思わぬ発見…

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