見出し画像

顔料にも染料にもなる藍

 天然の藍があり、合成の藍も登場し、顔良の状態でも流通しているし、染料の状態でも手に入る。他の植物染料にはありえないややこしさの中で、混乱を生みやすい藍。それでもそれぞれの藍が絶えることなく伝えられてもいて、これが沼でなくてなんというのでしょう。


染料と顔良の違いについて(ざっくりと)

 顔料と染料の違いについては、とても簡単にいうと

  • 顔料…水に溶けない

  • 染料…水に溶ける

 となります。
 更に顔料は以下のように分かれます。

  • 無機顔料…天然鉱石、金属の化学反応で得られる酸化物で作る顔料
        (更に合成無機顔料と天然鉱物顔料に分かれる)

  • 有機顔料…石油などから合成した顔料

 一方、染料も以下のように分かれます。

  • 天然染料…動植物由来の染料

  • 合成染料…有機合成化学の手法により化学合成された染料

 これからお話しする藍の特色について、以上の内容を前提として展開いたします。
 これから自分でタデアイを育てて楽しもうと思われている方も、これからお伝えすることを前提として踏まえておくと、遊び方をスムーズにイメージできるようになると思いますので、ぜひご覧ください。

ここから先は

2,993字 / 7画像
他では書けない藍の専門的な(というかオタクな)記事をここにまとめています。

藍染めの歴史・効能・応用方法を調査・検証しているうちに、脱出不可能なほどハマってしまった藍の沼。この甘美な沼は、歴史や自然科学などの思わぬ…

よろしければ、サポートをお願いいたします。いただいたサポートは藍農園維持と良質な藍顔料精製作業に活用させていただきます。