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自分の作り方

理想の自分。これを目指して
生きてきたのである。

だから、今の自分では
飽きたらない。不本意である。
物足りない。

そのような思いを抱き、
生きてきたのである。

だから、「今のままでよい」とか
「頑張らなくてもよい」とか、
巷で流行る言葉の意図が、その意味が、まったく理解できなかったので
ある。

自分とは無縁の言葉であると
感じていたわけである。

そうやって、理想の自分を目指し、
いつの間にか、それが、
自分ブランドとなってしまったので
ある。

すると、今度は、自分ブランドを
守りながら生きてゆくことが、
自らの行動指針となったのである。

自分が作りあげた自分が、
自由な生き方の妨げになってきたの
である。

ありのままに、自分らしく
生きることが、できなくなったので
ある。

だから、苦労して構築した
自分ブランドを壊すことと
したのである。

かつての理想像が、無価値で陳腐に
見えはじめたからである。

このようにして、自分を作っては、
壊し、壊しては、作る。

一見、無駄にしか見えない。
非効率で、遠まわりに見える。
そのようなプロセスを経て、
自分という人間を作ってきた
のである。

しかし、散々、自分を
壊してきたにもかかわらず、
本当に自分らしい価値観だけは、
残っているのである。

しかも、燦然と、光輝いて
残っているのである。

結局、これに気づくためだけに、
これまで、がむしゃらに頑張って
きたのである。

理想の自分を追いかけてきたので
ある。

「頑張らなくてもよい」
「大丈夫だよ」
「今のままで良い」

ここに至り、これらの言葉が、
腑に落ちたのである。

自分という人間が、少しずつ
わかりかけてきたからである。

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