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約30万種の植物から厳選する。なぜ、BOTANISTは「植物」にこだわるのか?累計販売数1.6億個*1を突破したブランドを支える開発担当者インタビュー【前編】

今年でブランド誕生8年目を迎えるボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST(ボタニスト)」。発売当時、シャンプー市場に「ボタニカル」という新しいカテゴリを生み出し、業界にイノベーションを起こしました。また、サロン向けヘアケア研究室と共同で研究を重ね、開発を行なっており、高い評価をいただいてきました。
そんなBOTANISTが、今年、さらにバージョンアップし生まれ変わりました。リニューアルの秘話を、開発を手掛けたプロダクトマネジメント本部商品開発部の吉田周平さんに聞きました。
 
*1 BOTANIST 全カテゴリの累計販売実績より(2015年1月~2022年11月16日 自社調べ)


<プロフィール> 美容業界13年目。ヘアカラーの研究開発やスキンケア化粧品の商品企画を経て、現在はBOTANISTを中心としたヘアケアの商品開発に携わる。

「植物と共に生きる」ことをめざした商品づくりとは

ーこれまで多くの方に愛されて8年目を迎えたBOTANISTですが、改めて、どんなブランドですか?
吉田周平さん(以下、吉田):ブランド名にもある通り、「ボタニカル」を大切にしているブランドです。ブランドメッセージでも「植物と共に生きる」を掲げています。
製品の中身そのものもそうですが、パッケージなどもすべて一貫して、植物や自然を意識したものづくりをしています。
開発者としては、ただ植物を使えば何でもいいというのではなく、植物の良さを活かすことや、植物・自然に害がないようにということも意識しています。

 
ー処方におけるBOTANISTらしさとはどういうところでしょうか?
吉田:
植物由来の原料を軸に構成されているところです。特に、今回のリニューアルでは、サステナビリティ意識して原料および成分を選んでいます。たとえば、今回のリニューアルから追加配合した糖蜜*2やコメセラミド*3は、いずれもアップサイクル原料です。
糖蜜*3は、高級和菓子の材料としても知られる和三盆糖の製造過程で生まれた、サトウキビの廃棄部分を活用していて、コメセラミド*4は、お米の精米時に削られる米ぬか部分を有効利用したものです。
 
ー糖蜜*3やコメセラミド*4 をシャンプーに配合するのって少し意外です。
吉田:そうですね。でも、実は髪にとてもいい成分なんです。また、サステナブルであればどんな素材でもいいというわけではなく、成分としての機能性も重視して選定しています。糖蜜 *2については、髪に必要なアミノ酸、ミネラル、ビタミンと保湿成分の「糖」を含んでいて、髪をコートすることで潤いある髪へ導くことくことができます。
コメセラミド*3は、髪内部に浸透して保湿し、潤いを与えるので、乾燥ケアに非常に優れています。
 
*2 トウミツ(保湿成分)
*3 スフィンゴ糖脂質(保湿成分)
 
ー数ある原料の中から、機能性もサステナビリティも重視したものを探すのは大変だったのではないでしょうか?
吉田:機能面でも、サステナビリティの面でも、I-neの求める基準を十分に満たした原料は少なく、最適なものを見つけ出すのは大変でした。直接エビデンス資料を複数取り寄せて比較検討するなどして、約30万種の植物から、こだわりの成分を探しました。

信頼できる商品を届けたい。原料の産地までこだわるストイックさ

ー原料を選定するだけでも、かなりの試行錯誤がうかがえますが、なぜ、植物由来にこだわるのでしょうか?
吉田:やはり、植物由来の原料は、「使い心地がよくて優しい」というところが大きいと思います。ケミカル原料にも、もちろんメリットはありますが、植物由来の方が低刺激だったり、優しい洗い心地を実現しやすかったりすることも多いです。
 
また、信頼感を持って使えるというのも重要です。たとえば、「ケラチン」という成分は、羊毛から採取されたものが一般的です。しかし、BOTANISTでは、植物由来のケラチン(加水分解野菜タンパク )を採用しています。決して動物性の成分が悪いというわけではなく、植物のように自然の素材は、原料がどういう環境で採取されているかなど、製造過程や産地を明確にしやすいので、信頼感にもつながると考えています。

吉田:BOTANISTでも、今回のリニューアルから、可能な限り産地にこだわって、オープンにしていくことにしました。いくつかの成分は、産地を明記しています。北海道産の白樺発酵エキス*4や、香川県産の糖蜜*2などですね。
また、産地に関して言うと、国内原料を選ぶことも意識しています。海外からの原料調達は輸送コストもかかり、サステナブルではないですよね。調達の方法についてもしっかり意識して、商品開発に取り組んでいます。
 
原料調達の透明性も含め、細部へのこだわりも、8年間、多くの人に愛されてきたブランドになった理由の1つなのかなと思います。
 
*2 トウミツ(保湿成分)
*4 ガラクトミセス/シラカンバ樹液発酵液(保湿成分)

よりサステナブルに進化したBOTANISTへ

 ー開発の過程からもサステナビリティへの強い思いが感じられました。今後、原料調達もさらに環境に配慮していくと聞きましたが、どんな取り組みを?
吉田:リニューアルに合わせて、循環サイクル型「BOTANIST白樺ファーム」での取り組みもスタートすることを発表しました。
BOTANISTの地肌ケアのキー成分となるのが、北海道の白樺から採れる白樺樹液と白樺発酵エキスです。白樺樹液は、天然の化粧水といわれるほどミネラルなどの成分を豊富に含み、潤いを与えてくれます。このプロジェクトは、BOTANISTで白樺樹液を使用した分の白樺の苗木を植え、育て、そこからまた樹液を採取して使用していくという循環サイクルを目指した取り組みです。
 
植物の恵みをいただいているBOTANISTなので、これからも、植物と共に生きるためにできることをしていきたいと思っています。
 
今後の活動については、公式サイトにて随時報告していきます。
 
BOTANISTのサステナビリティ

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