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■デッドプール:ウェイド・ウィルソンズ・ウォー

■Deadpool: Wade Wilson's War
■Writer:Duane Swierczynski
■Artist:Jason Pearson
■翻訳:権田アスカ
■監修:idsam
■カラー/ハードカバー/1,999円■ASIN:B0BQZ7YCQ5

「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第26号は、デッドプールが2度目のブームを迎えていた2010年当時に、ミステリ小説家のドゥエイン・スウィアジンスキーをライターに迎えて刊行されたリミテッド・シリーズ『デッドプール:ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』を初翻訳。

 内容は、リミテッド・シリーズ全4号(8-11/2010)と、オマケとして本作と同時期に刊行された『X-MENオリジンズ:デッドプール』#1(9/2010)を収録(こちらもスウィアジンスキーがライターを務めている)。

 ちなみに「マーベル グラフィックノベル・コレクション」全100号で、デッドプールが主役の作品は本作が唯一である。単行本1冊分で終わる『デッドプール』の傑作は、そこそこあるだろうに、なぜ変化球にもほどがある本作をチョイスしたかは不明である。

 どうでもいいが、本家Hachette Partworks社は、後にデッドプール単独のパートワーク・マガジン、『ジ・オールキラー ノー・フィラー デッドプール・コレクション』全100号というスサマじいシリーズを刊行しており、こちらにも『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』は再録されている(カップリングされている短編が違ってたりするが)。

 本作のライター、ドゥエイン・スウィアジンスキーは、2005年頃にクライム・フィクションで小説家としてデビューした後(3作ほど日本語訳もされている)、2008年からマーベル・コミックス社と契約し、コミック・ライターとしてデビュー。『ムーンナイト』や『パニッシャー』などのクライム・ヒーロー主役の話を数本手がけた後に、2008年創刊の『ケーブル(vol.2)』オンゴーイング・シリーズ全24号+αのレギュラーライターを務め、その名を広く知らしめた(『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』は『ケーブル』誌の連載最末期の頃にスタート)。

 余談ながら『ケーブル』誌は、当時の『X-MEN』ファミリーで展開されていた長編ストーリーライン、「メサイア・コンプレックス(2007)」「メサイア・ウォー(2009)」「セカンド・カミング(2010)」の3部作の中心的キャラクターであるケーブル(ネイサン・サマーズ)と、愛娘ホープ・サマーズの未来世界での冒険を描いたシリーズ。

 内容的には、「メサイア・コンプレックス」のラストでケーブル父娘が未来世界へ逃亡した直後から始まり、シリーズの2年目に『X-フォース』誌とのクロスオーバーイベントである「メサイア・ウォー」が展開(このエピソードにはデッドプールも登場)。シリーズ最終話で父娘が現代に帰還し、そのまま「セカンド・カミング」に話が続く……といった具合に、3部作を貫く内容となっている。

 なお、「メサイア」3部作はかつてヴィレッジブックスから邦訳版が刊行されおり、このうち『メサイア・ウォー』には、スウィアジンスキーの書いた『ケーブル』#13-15が収録されているので、スウィアジンスキーマニアは抑えておこう。

 上は『ケーブル』オンゴーイング・シリーズを全2巻にまとめた『ケーブル:ザ・ラスト・ホープ』の第1巻。

 増刊号『キングサイズ・ケーブル』や『X-MEN:ホープ』、それに「メサイア・ウォー」関連タイトル(『X-MEN:ザ・タイムズ&ライフ・オブ・ルーカス・ビショップ』#1-3、『X-フォース/ケーブル:メサイア・ウォー』#1、『X-フォース』#14-16他)も収録した、抜かりのない内容となっている。

 ただ、『ケーブル』はいたって生真面目な話なので、『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』を読んで、こういうノリのスウィアジンスキー作品を読みたい、という方向けではないが。

 あと、スウィアジンスキーは2014年にリミテッド・シリーズ『デッドプールvs.X-フォース』全4号を手掛けている。

 こちらはとある大富豪が歴史の修正を目論み(湾岸戦争で死んだ孫を生還させたかった)、デッドプールにタイムマシンを与えて過去に送り込むが、調子に乗ったデッドプールが大規模な歴史改編を始めてしまう。そこで富豪はケーブルと接触し、彼と仲間たちにデッドプールを追わせるが……といった話で、そこそこ『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』ノリのデッドプールの破天荒な活躍が読める。

※なお本作は時系列的にはデッドプールとケーブルが初対面した『ニューミュータンツ』#98よりも前の話なので、ニューミュータンツの後継チームであるX-フォースは登場しない。タイトル詐欺だ(作中では「後にX-フォースを名乗るメンツだ!」とかいうナレーションで押し切ってる)。


 で、だ。

 今回の『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』は、単発のリミテッド・シリーズであり、その後この世界設定を引き継いだ続編なども出ていないので、この作品について掘り下げることは特にない。スウィアジンスキーの話題もこれ以上はない。

 ないので、代わりに本作が刊行された当時、2010年前後のデッドプールというキャラクターの周辺について、軽く触れてみたいと思う。


▼2010年頃の『デッドプール』を取り巻く環境

 その、前述したが、この2010年当時、デッドプールは誕生以来の「2度目のブーム」を迎えていた。

 端的に言えば、この当時のデッドプールは、

・2008年に創刊された、ダニエル・ウェイ(ライター)による『デッドプール』新オンゴーイング・シリーズが、開幕から好評を博し大ヒットとなる。
  ↓
・翌2009年、ヒュー・ジャックマン主演の映画『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』が公開され、その“ラスボス”としてライアン・レイノルズ演じるウェイド・ウィルソン/ウェポンXI(同作版のデッドプール)が登場。さらに初週の興行成績が好調だったことを受け、レイノルズ主演のスピンオフ作品『デッドプール』の制作もアナウンスされ、デッドプールはいきなり注目を集める。
  ↓
・結果、オンゴーイング・シリーズの人気&映画化への期待により、2009年後半あたりから、『デッドプール』のコミックブックの刊行点数が増えていく。
 特別号『デッドプール』第900号(*1)や、第2のオンゴーイング・シリーズである『デッドプール・チームアップ(vol. 2)』(*2)、それに『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』、『デッドプール・パルプ』(*3)といったリミテッド・シリーズと、全12話の長編リミテッド・シリーズ『デッドプール:マーク・ウィズ・マウス』、『デッドプール・コァ』、『デッドプール MAX』、単発の『X-MENオリジンズ:デッドプール』……等々。

 ……という具合に、オンゴーイング・シリーズのヒットと、実写化という話題性が良い具合に絡み合い、いつの間にやら人気キャラクターの仲間入りをしていた。

 そもそも本作『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』は、「もう少々リアル寄りの世界にデッドプールがまんまのキャラクターで存在していたら……」といった具合の内容であるが、こういう作品が成立しうるには、デッドプールが「戯言しか口にしないイカれた傭兵」であることが、読者に共通認識として周知されてる必要がある訳で、本作の存在が、当時のデッドプールの周知率/人気の高さを示している。

 で、この後2011年に、カプコンよりリリースされた対戦格闘ゲーム『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』では、デッドプールはプレイヤーキャラクターに起用されるという大抜擢をされ、第4の壁を破る破天荒なキャラクター性がコミックファン以外にも知られていく(例の「オレちゃん」というデッドプールの一人称は、このゲームの日本版が初出で、瞬く間に一般化した)。

 んで、日本ではこのカプコンのゲームのヒットや「そろそろ実写映画も公開されるだろう」的な期待感により、2013年頃から小学館集英社プロダクション、ヴィレッジブックスの両社が、競うようにデッドプールの邦訳版を出していくこととなる。

 こちらが一連のデッドプール邦訳ラッシュの嚆矢となった『デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』。デッドプールが第2のブームを迎えていた当時の2009~2010年にかけ、全13話で刊行されたリミテッド・シリーズを全1巻で単行本化。

(*1)『デッドプール』900号(12/2009):当時(2009年末)、DCコミックス社の『アクション・コミックス』誌(「スーパーマン」の掲載誌)が創刊900号を迎えようとしていたので、イヤがらせのジョークで一足先に「900号」と銘打った特別号を、単発で出したもの。

 中身は、デッドプールの育ての親であるライターのジョー・ケリーと、デッドプールの生みの親であるロブ・ライフェルドが手を組んだ「ピンキー・スウェア」や、スウィアジンスキー&ショーン・クリスタルによる「ホワット・ハプンズ・イン・ベガス……」、ジェイソン・アーロン&クリス・スタッグスによる「クローズ・エンカウンターズ・オブ・ザ・@*#$ックド・アップ・カインド」などの新作短編+1998年に刊行された『デッドプール・チームアップ(vol.1)』#1掲載の「ターニング・ジャパニーズ……オア・リトル・デーモン・インサイド」を再録。

 これが、そこそこ受けて味を占めた編集部は、翌2010年にも、臆面もなく「1000号」を出した(やはり短編集)。

 でもって、この『デッドプール』#900、#1000は、翌2011年にセットで単行本化された。

 こちらがその単行本『デッドプール:デッド・ヘッド・リデンプション』。#900、#1000に加えて、2010年刊行の『キャプテン・アメリカ:フー・ウォント・ウィールド・ザ・シールド』と、2009年末刊行の短編集『マーベル・デジタル・ホリデー・スペシャル』掲載の「メリー・フリーキン・クリスマス!!」を収録(同時期に出てた短編で、他の単行本に収録しそこねた奴を無理矢理入れ込んでる)。

 で、この『デッド・ヘッド・リデンプション』は、デッドプールの邦訳ブームのただなかにあった2015年に、小学館集英社プロダクションから、邦訳版も刊行されている(読み切りの短編集なので、出しやすかったのだろう)。

(*2)『デッドプール・チームアップ(vol. 2)』:『デッドプール』#900の翌月に創刊されたオンゴーイング・シリーズで、タイトル通り、デッドプールと他のヒーローらが共演するというコンセプト。その号数は意味もなく#899、898、897……と、#900からカウントダウンしていた(2011年まで、#899-883の全17号を出して休刊)。

 単行本は、デッドプールの過去作を無闇矢鱈に再録する『デッドプール・クラシック』の第13巻に全号が収録(オマケに1998年の『デッドプール・チームアップ(vol. 1)』#1も再録)。


(*3)『デッドプール・パルプ』#1-4(11/2010-2/2011):『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』の最終話と同タイミングで#1が刊行されたリミテッド・シリーズ。1950年代の、やはり“通常よりもリアル寄りな世界観”を舞台に、腕利きの傭兵ウェイド・ウィルソンことデッドプール(過去に起きた事件により静かに狂っている)が、核爆弾入りのブリーフケースを持って蓄電したCIAエージェントを追跡していく様を描く。

 『ウェイド・ウィルソンズ・ウォー』がギャグに振っていたのに対して、本作はノワールな雰囲気で、徹頭徹尾シリアスに話が進んでいくのが特徴。物語のラストで続編を匂わせつつも、特に続編が作られることはなかった。

 こちらがその単行本。リミテッド・シリーズ全話を収録。

▼ダニエル・ウェイの『デッドプール』

 さて、この2000年代後半からのデッドプール人気の嚆矢となった、『デッドプール』新オンゴーイング・シリーズは、端的に言えば、

・メインライターのダニエル・ウェイによるデッドプールのキャラクター像の再解釈──要は、同作のデッドプールは、常に幻覚を見、脳内の別人格と会話をする、「分かりやすくて愉快なキチガイ」として描かれるようになった──が好評を博した。

・『シークレット・インベージョン』や「ダークレイン」、それに当時の『X-MEN』関連誌で展開された「ネイションX」といった、マーベルが力を入れていたクロスオーバー、ストーリーラインに絡めた話を行い、それらに関係するゲストキャラクターも多数登場させることで、デッドプールファン以外の読者の興味を惹くことができた。

・最初期のアーティスト、パコ・メディーナやその後任のカルロ・バルベリらの巧みなアートが、これらウェイのシナリオの面白みを増幅し、人気を後押しした。

 ……といった具合に、キャラクター性が明快な(だいたい数ページ読めば「こいつはこういう奴だな」と分かる)オモシロ主人公が、スクラル人やノーマン・オズボーン(グリーンゴブリン)といったメジャーなヴィランらと、洗練されたアートスタイルで戦うという、三拍子揃った非常に間口の広いコミックに仕上がっていた。

 翻って、この2008年版オンゴーイング・シリーズ以前のデッドプールは、2つのオンゴーイング・シリーズ(『デッドプール(vol. 3)』と『ケーブル/デッドプール』)において、ジョー・ケリー、クリストファー・プリースト、ゲイル・シモーネ、ファビアン・ニシーザら、優れたライター陣によってその複雑なキャラクター像が掘り下げられ、非常に玄人好みなキャラクターに仕上がったが、まあ、普通の読者にはその辺のキャラクター性は伝わらず、

「1990年代前半の“バッドガイ・ブーム”に乗じて人気を博しただけの薄っぺらいキャラクター」

「なんでもジョークにして、状況を引っかき回すのが好きではない」

「“ヒーローになろうとしてる殺し屋”という立ち位置が嫌。報いを受けて欲しい」

 ……といった具合な色眼鏡で見られており、人気は低かった。

 また、コミックの製作サイドにしても、デッドプールは「ギャグマンガに片足突っ込んでる傍若無人なキャラクターなので、人気キャラクターと絡ませづらいし、重要なストーリーにメインで登場させたくない」的な目で見られており、

「オンゴーイング・シリーズに人気キャラクターがゲストで出てくれない(せいぜいウルヴァリンが相手してくれる程度)」

「大型クロスオーバーに絡めない(『デッドプール』のオンゴーイングは、『X-MEN』編集部から刊行されていたのだが、1990年代~2000年代初頭につるべ打ちされた『X-MEN』ファミリーの大型クロスオーバーに一切タイインさせてもらえなかった。『ケーブル/デッドプール』誌になってから、『ハウス・オブ・M』や『シビル・ウォー』のタイインに参加できたが、いずれも物語の本筋とは関係ない、端っこの方で遊ばせてもらってる程度だった)」

 ……といった具合な扱われ方をされていた。いや本当に。

 そんな訳で、一般の読者にも分かりやすく再解釈されたキャラクター性を与えられた上で、引きの強い流麗なアートで描かれ、また創刊第1話目から当時のマーベルの大型イベント『シークレット・インベージョン』とタイインした話を展開していた(しかも、「実は地球側がスクラル人の侵略軍に対抗できたのは、デッドプールの密かな活躍があった」という、裏話ではあるものの重要なエピソードだった)『デッドプール』新オンゴーイング・シリーズと、それが大ヒットを飛ばしたことは、デッドプールというキャラクターにとって、一大転機だったのである。

 こちらがダニエル・ウェイの『デッドプール』第1巻であるところの、『デッドプール:シークレット・インベージョン』。『デッドプール(vol. 4)』#1-5(11/2008-2/2009)を収録。

 なお意外なことに、アメリカでのデッドプール・ブームをけん引した、ウェイの『デッドプール』オンゴーイング・シリーズは、日本では1冊しか翻訳されていない。

 それがこの『デッドプール:モンキー・ビジネス』。オリジナルはウェイ期の『デッドプール』の4巻目にあたる単行本で、『デッドプール』#19-22と、特別号『ヒットモンキー』#1を収録。

 お猿さんの殺し屋であるヒットモンキーを巡り、デッドプールとゲストのスパイダーマンがワチャワチャする話(ヒットモンキーというヒキのある新キャラクターと、人気の高いスパイダーマンがゲストということで、本巻がチョイスされたのだと思われる)。

▼ダニエル・ウェイの『ウルヴァリン・オリジンズ』

 ちなみに、ダニエル・ウェイは、『デッドプール』オンゴーイング・シリーズ以前には、ウルヴァリンの第2のオンゴーイング・シリーズ、『ウルヴァリン:オリジンズ』のライターを務め、同作をヒットさせていた。

 そして彼はデッドプールが大好きで、『オリジンズ』誌の編集者であるアクセル・アロンソと共謀して、『デッドプール』のオンゴーイング・シリーズができないかを画策していた。

 やがてどうやら『デッドプール』誌がやれることが内定する一方、ウェイは『オリジンズ』の次のストーリーラインがどうにもまとめられずに悩んでいた。

 で、ある日アロンソと共に、『オリジンズ』&『デッドプール』の打ち合わせを(同時に)行ってたウェイは、ふと「この『オリジンズ』のストーリーラインにデッドプールをゲスト出演させて、彼を狂言回しにすれば、話としてまとまるんじゃね?」ということに気づいた。

 かくて『ウルヴァリン:オリジンズ』#21-25(3-7/2008)にかけて展開されたストーリーライン「ザ・デッド・エンド」にゲスト出演したデッドプールは、ウルヴァリンと丁々発止の戦いを繰り広げ(要所要所でデッドプールらしいジョークも交えつつ)、読者に強い印象を残す。

※それ以前、ウルヴァリンとデッドプールが共演する時は、デッドプールは割かし「格下」扱いされてたが、「ザ・デッド・エンド」でのデッドプールは、策略を用いてウルヴァリンと対等に戦う強敵として描かれていた。ありがとう、ウェイ。

 で、ウェイは、この「ザ・デッド・エンド」編で初めてデッドプールというキャラクターを手掛けることになり、読者に対して「俺がデッドプールを描くとしたら、こんな風になるよ」という感じで、常に世界を歪んだビジョンで認識している「カジュアルなキチガイ」としての新デッドプール像を打ち出して見せた(幸い、好評を博し、さらに解釈を掘り下げた『デッドプール』新シリーズでの彼のキャラクター像に繋がる)。

 なお、「ザ・デッド・エンド」編最終話を収録した『オリジンズ』#25(5月刊)は、ラストページに「饒舌な傭兵デッドプールのお話は、9月に創刊される『デッドプール』新シリーズでさらに読めるよ!」とのアオリが入った上、次のページからはデッドプールの初登場エピソードである『ニューミュータンツ』#98(2/1991)を丸々再録するという、念の入ったプロモーションが展開されていた(まるで最初から意図してゲスト出演させたみたいに)。

 で、おそらくだが、新『デッドプール』オンゴーイング・シリーズが、『シークレット・インベージョン』他のイベントとタイインできたり、人気キャラクターが続々とゲスト出演できたのは、ダニエル・ウェイが『オリジンズ』をヒットさせていたことで、ある程度「やりたいこと」を押し通せる立場になっていたからだと思われる。つくづくダニエル・ウェイに感謝。

 こちらが「ザ・デッド・エンド」を収録した『ウルヴァリン・オリジンズ:デッドプール』(単行本のタイトルにまで採用された!)。同誌の#21-27を収録(「ザ・デッド・エンド」は#21-25にかけて展開)。


 ちなみにタイミングが良いことに、4月に「ザ・デッド・エンド」編を収録した日本オリジナル編集の単行本『デッドプール VS. ウルヴァリン』が刊行される。ダニエル・ウェイの「カジュアルなクレイジー」を手軽に味わいたい方に、お勧めしたい。

 どうでもいいが、「ザ・デッド・エンド」のアーティストは、『パニッシャー:ウェルカムバック・フランク』でおなじみスティーブ・ディロンなので、ウルヴァリンが妙に面長に描かれている(デッドプールは元々面長なので丁度良い)。


 いい加減長くなったので、今回はここまで。



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