TPB-Man

本業は編集者/ライター。少年誌の記事を作ったり、サブカル方面の原稿を書いて日銭を稼ぎつ…

TPB-Man

本業は編集者/ライター。少年誌の記事を作ったり、サブカル方面の原稿を書いて日銭を稼ぎつつ、趣味でアメコミの単行本(TPB)を読む男。好きなキャプテンはキャプテン・マーベル。

マガジン

  • マーベル グラフィックノベル・コレクション記録簿

    アシェット「マーベル グラフィックノベル・コレクション」の各号データ、追補など。

最近の記事

■補足:『ソー(vol. 2)』創刊までの流れ

 前回のエントリでは、『ソー(vol. 2)』誌の創刊から最終号までの話をした。  それに続く今回のエントリでは、『ソー(vol. 2)』誌が立ち上がるまでの流れ、というよりは、先行誌である『ソー(vol. 1)』(1996年夏に#502(9/1996)をもって打ち切り)が、いかにして終了したかについて話したく思う。  ひとまず、『ソー(vol. 1)』誌が打ち切りになる少し前、1990年代前半頃のアメリカン・コミックス市場の状況の説明から始めたい。  この当時、『ソー

    • ■マイティ・ソー:イン・サーチ・オブ・ゴッズ

      ■The Mighty Thor: In Search of Gods ■Writer:Dan Jurgens ■Artist:John Romita Jr. ■翻訳:田中敬邦 ■監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0BS9YGWV2 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第27号は、1990年代末のマーベルのリニューアル企画「ヒーローズ・リターン」の一環として、1998年に創刊された『ソー(vol. 2)』誌の最初のエピソードを収

      • ■補足:デッドプールがブームだった頃

         前回のエントリで回想した、2008年以降のアメリカでのデッドプール・ブームと、2010年代の日本でのデッドプール・ブームについて、その後思い出したことを散漫に書き連ねていくエントリ。  本当に取り留めのない話しかしないが、まあ、そういう雑話の端々から、当時の空気を多少なりとも汲んでいただければ幸いである。 ▼『ケーブル&デッドプール』単行本  ダニエル・ウェイによる2008年度版『デッドプール』の1つ前の、デッドプール主役のオンゴーイング・シリーズ、それが2004年

        • ■デッドプール:ウェイド・ウィルソンズ・ウォー

          ■Deadpool: Wade Wilson's War ■Writer:Duane Swierczynski ■Artist:Jason Pearson ■翻訳:権田アスカ ■監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円■ASIN:B0BQZ7YCQ5 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第26号は、デッドプールが2度目のブームを迎えていた2010年当時に、ミステリ小説家のドゥエイン・スウィアジンスキーをライターに迎えて刊行されたリミテッド・シリーズ『

        ■補足:『ソー(vol. 2)』創刊までの流れ

        マガジン

        • マーベル グラフィックノベル・コレクション記録簿
          40本

        記事

          ■アルティメット・スパイダーマン ・パワー&レスポンシビリティ

          ■Ultimate Spider-Man: Power & Responsibility ■Writer:Brian Michael Bendis ■Penciler:Mark Bagley ■翻訳:権田アスカ ■監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円■ASIN:B0BQ7NTV48 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第25号は、2000年に創刊された全く新しい『スパイダーマン』のシリーズである『アルティメット・スパイダーマン』の第1巻目をリリー

          ■アルティメット・スパイダーマン ・パワー&レスポンシビリティ

          ■パニッシャー:ウェルカムバック・フランク Part 1

          ■The Punisher: Welcome Back, Frank ■Writer:Garth Ennis ■Penciler:Steve Dillon ■翻訳:田中敬邦 ■監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0BNW38ZFP 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第24号は、刊行当時(2001年)、DCコミックス社にて『ヒットマン』&『プリーチャー』という2大ドンパチング・キル・キル作品の連載を完結させて名を挙げていた無頼派ラ

          ■パニッシャー:ウェルカムバック・フランク Part 1

          ■ドクター・ストレンジ:ジ・オース

          ■Doctor Strange: the Oath ■Writer: Brian K. Vaughan ■Penciler: Marcos Martin ■翻訳: 田中敬邦 ■監修: idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN: B0BMW3KS31 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第23号は、刊行当時(2006年)、『Y:ザ・ラストマン』や『エクス・マキナ』などの作品で、高い人気を誇っていたブライアン・K・ヴォーンをライターに迎えたリミテ

          ■ドクター・ストレンジ:ジ・オース

          ■マーベル・ゾンビーズ

          ■Marvel Zombies ■Writer: Robert Kirkman ■Penciler: Sean Phillips. ■翻訳: 田中敬邦 ■監修: idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN: B0BLPBPCCM 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第22号は、大ヒット作『ウォーキング・デッド』の原作者であるロバート・カークマンをライターに迎え、ショーン・フィリップスがアートを担当した『マーベル・ゾンビーズ』シリーズの第1作(なお

          ■マーベル・ゾンビーズ

          ■アルティメッツ:ホームランド・セキュリティ

          ■the Ultimates: Homeland Security ■Writer: Mark Millar ■Penciler: Brian Hitch ■翻訳:クリストファー・ハリソン ■監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0BK27S9XY 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第21号は、マーク・ミラー&ブライアン・ヒッチによる『アルティメッツ』の第2巻目。  収録作品は、『アルティメッツ』#7-13(第1シリーズ最終回ま

          ■アルティメッツ:ホームランド・セキュリティ

          ■ブラックパンサー:フー・イズ・ブラックパンサー?

          ■Black Panther: Who is the Black Panther? ■Writer:Reginald Hudlin ■Penciler:John Romita Jr. ■翻訳・監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0BHMZTQ7J 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第20号は、アフリカ系アメリカ人の映画監督レジナルド・ハドリンをライターに迎えて2005年に創刊された『ブラックパンサー(vol. 4)』の最初のス

          ■ブラックパンサー:フー・イズ・ブラックパンサー?

          ■アベンジャーズ・フォーエバー Part 2

          ■Avengers Forever (Part 2) ■Writer:Kurt Busiek with Roger Stern ■Penciler:Carlos Pacheco ■翻訳:クリストファー・ハリソン ■監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0BFTWP94N 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第19号は、1998~1999年にかけてカート・ビュシーク&ロジャー・スターン(ライター)、カルロス・パチェコ(ペンシラー)らが

          ■アベンジャーズ・フォーエバー Part 2

          ■シークレット・ウォー

          ■Secret War ■Writer:Brian Michael Bendis ■Artist:Gabriele Dell'Otto ■翻訳:田中敬邦 ■監修: idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0BCRJM1H5 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第18号は、21世紀初頭のマーベル・コミックス社の筆頭ライター、ブライアン・マイケル・ベンディスが2004-2005年にかけて展開した全5話のリミテッド・シリーズ『シークレット・ウォー

          ■シークレット・ウォー

          ■ニューX-MEN:E・イズ・フォー・エクスティンクション

          ■New X-Men: E Is For Extinction ■Writer:Grant Morrison ■Penciler:Frank Quitley ■翻訳:田中敬邦 ■監修: idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0BC1V6MD1 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第17号は、2001年より気鋭のライター、グラント・モリソンを迎えて新展開を行った『ニューX-MEN』誌の最初のストーリーラインを単行本化。  グラント・モリソ

          ■ニューX-MEN:E・イズ・フォー・エクスティンクション

          ■アベンジャーズ:ディスアセンブルド

          ■Avengers: Disassembled ■Writer:Brian Michael Bendis ■Penciler:David Finch ■翻訳:クリストファー・ハリソン ■監修: idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0B8RJ3CPM 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第16号は、2004年に展開された「アベンジャーズ:ディスアセンブルド」イベントの中核となる、『アベンジャーズ』誌のストーリーラインを単行本化。  収録

          ■アベンジャーズ:ディスアセンブルド

          ■補足:『マーベルズ』刊行当時のコミック界

          ※最初に断っておくが、今回のエントリは大分に私見を含む。だいたい話半分で聞いていただくことを推奨する。  さて、前のエントリで紹介した『マーベルズ』が刊行された1994年当時のマーベル・コミックス社のコミックブックは──引いてはコミック業界全体は──売り上げは変に伸びていたものの、コミックの内容的には、なんというか、こう、迷走していた(私見だが)。  迷走の理由について私見を言えば、その少し前の1980年代後半に、コミック界を震撼させる様々な「発展」が複数起きたものの、そ

          ■補足:『マーベルズ』刊行当時のコミック界

          ■マーベルズ

          ■Marvels ■Writer: Kurt Busiek ■Artist: Alex Ross ■翻訳:田中敬邦 ■監修:idsam ■カラー/ハードカバー/1,999円 ■ASIN:B0B7QJPYYY 「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第15号は、1994年に刊行された全4号のミニシリーズ『マーベルズ』。  オリジナルの『マーベルズ』#1-4(1-4/1994)と、シリーズの完結後に刊行された#0(8/1994)に掲載された短編「ジ・オリジン・オブ・ヒュ

          ■マーベルズ