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社会不適合な私の人生を振り返ってみる。そしてまた辞めよう。

公務員辞めて民間企業に転職して、そして公務員を辞めて・・これを繰り返してきた私。

根本にあるのは「安定」でした。
しかし、この安定は両親から植え付けられた偽りの安定でした。

父親が公務員だった私の家庭は、バブル崩壊の影響を受けず、その後も社会ではリーマンショックなど起きましたが、一定の収入を得て、中流のそれなりの生活を維持していました。
私が幼い頃から両親は「公務員になれ」と言い続けてきました。
私は塾に通い、地元のそれなりの高校を出て、偏差値60くらいの大学を出て、結果公務員(県職員)となりました。

親の言うことを素直に聞いてきた私は、この道筋に何の違和感も感じませんでしたが、最初の県庁職員3年目に自分の生き方に疑問を感じ、先の決まった人生に不安を覚えるようになりました。
民間企業で自分を試したい、そう思って、昔から鉄道に興味があったので、鉄道部品を作るメーカーに転職しました。このときの私の失敗は、自分に向き合わず「安定」という基準で選んでしまったことです。転職した民間企業はライバルがほとんどいない寡占市場で、東証一部上場、売上5,000億超の大企業で、労働組合が強く民間版公務員といった感じの会社でした。
やりたいこと、得意なことで選んでいないので、転職した後は地獄のような毎日が待っていました。
慣れない東京生活と、とにかく仕事を覚えられず上司から叱られる日々。取引先にも舐められ、内部の工場担当者にもそっぽを向かれ協力を得られない状況でした。結局、ここも続けられず辞めてしまいます。

その後、また安定を求めた私は、地元の政令指定都市の職員となりますが、滞納整理や財政課での長時間残業を経て、自分の人生が何だったのかまた自問し、転職を決意。それからまたもやまったく別の民間企業へと転職してしまいました。

その民間企業では、それなりに楽しくは仕事をできていたとは思いますが、自分のやりたくない仕事だとある瞬間に感じてしまい、それ以降モチベーションが上がらず、その後コロナ流行もあり、将来への不安とそしてなにより上司等が尊敬できないという理由からまた辞めてしまいます。
その後、また安定を求めて公務員となりますが、またこの公務員も辞めようかと考えています。

上記のような私の人生を周りの皆さんは「根性なし」というでしょう。私もそう思います。
まずもって組織になじめないのです。そして、馴染もうとすると私の奥底から強烈な拒否感が襲って切るのです。興味のあること以外は全くモチベーションが続きませんし、その興味も頻繁に移り変わります。社会不適合だと思います。

ここ最近、自分の人生が何なのか、何のために存在しているのか、登山や散歩をしながらよく考えました。

振り返れば、私は自分で色々選択していますが、その基準は「安定」と「挑戦」の振り子でした。
安定に落ち着けば挑戦したくなり、挑戦すると色々傷つき安定に戻りたくなる・・これを繰り返してきました。
しかし、この安定や挑戦もよくよく考えてみたら、私が真に心から望んでいることではなく、幼いころから埋め込まれた、そしてマスコミや周囲の意見に脚色された偽りのイメージだったと気づきました。

小さいころ、絵を描くのが好きでしたが、とある親戚から、「芸術じゃ食えないぞ」「勉強しろ」と本気で怒られたことを覚えています。こういうことが積み重なって、本当に私がやりたかったこと、得意なことは改ざんされ、その中核を捉えることはできなくなってしまいました。

私にとって本当の安定、安心はきっと自分の心に素直になれることだったのではないかと今では思います。

両親には感謝しています。とりあえず、ある程度の収入を得て、社会的な地位もそれなりに得ました。
子供もいますし、家もあります。社会的には立派な中流階級です。昔の写真を見ていると祖父母におんぶされたり、遊園地に行った写真がたくさんあります。本当にいい家庭に育てられたと思います。

でも、ここで一度自分の地位を全部捨ててみようかなと思います。

私の家は曹洞宗ですが、道元禅師のことばに

「放てば手にみてり」

ということばがあります。手放してこそ大切なものが手に入ると。
今手に持っているものを離さないと、新しい何か大切なものを手に取ることはできないということばです。

自分の本当の心を解き明かすつもりはありません。
どんなに仕事を辞めても、それでも拾ってくれて期待してくれる人がいました。
本当に色々な人に愛されたよい人生だったと思います。
いまはこれまでの人生を肯定し、そこで得たものを棚卸するタイミングだと思います。

何個かやってみたいことがありますが、それらの挑戦もこちらで展開できたらと思います。

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