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積み上げる強み。知を育む人【賜物図鑑】

賜物(才能・個性・強み・ギフテッド)のシンボル化

みなさまの強みや資質や特性をご紹介する【賜物図鑑】シリーズ。

来談者さんの賜物(天与の才能・強み・特性・本質的な個性・特異な資質・ギフテッド)を、ものや景色にたとえてシンボル化し、図鑑形式でご紹介しています。

Symbol of Giftedness
「積み木」

積み上げる強み。知を育む人。

この図鑑の作成と公開は、個別面談のお申し込み同意事項に含まれています。
賜物図鑑の内容からは、来談者さんの個人情報の漏洩が起きないように配慮しています。

<キーワード>

  • 巧緻性(こうちせい)

  • 壊す(倒す)楽しさ

  • 発想力/アイデア

  • 空間認識能力

  • 試行錯誤

  • 集中力

  • アレンジ

  • 積み立てる

  • 問題解決能力

  • 完成イメージ

<特徴/性質>

謎解きや積み木をつむ感覚で、
目の前にある課題の構造を
脳内で分解して把握し、
今ある材料や手数から解決の手順を導く。

課題解決のための論理的思考力に優れる。

<強みを発揮するとき>

知恵者・誠実・律儀・堅実
といった印象を周りに与える。

コツコツ積み上げるプロセスをも
高い集中力でやってのける。

ズルをして出し抜こうとする
相手の不誠実な対応や態度を見抜く。

<弱みになるとき>

課題解決能力の高さゆえ、
組織やチーム内で面倒や頼まれごとを
押し付けられやすく、
苦労人ポジションに収まりやすい。

良くも悪くも
手掛けた物事や完成物への執着がない。

<解説/編集後記>

幼児期のおもちゃの代表選手

みなさんは、子どもの頃に
積み木で遊んだことがありますか?
よく遊んだ覚えがある方も、そうでない方も。

積み木は、知育玩具(ちいくがんぐ)の
代表的存在。

幼稚園や保育園、こども園には、
必ずと言っていいほど、積み木があります。
(新たに幼稚園を設置する際は、
積み木を備えることが必須だそうですね)

まる◯、しかく◇、さんかく△など
一つひとつ、形が違うピースを
積み重ねたり、組み合わせたり、崩したりと
遊び方はいたってシンプル。

だけど、子どもは自由な発想力と想像力で
積み木を何かに見立てて遊びます。

積み木遊びは脳力を伸ばす

手を使って遊ぶ積み木は、五感を刺激して
巧緻性(こうちせい)を伸ばし、
脳の発達にとても良いのだとか。

※巧緻性…手先を思い通りにたくみに動かすこと

積み木遊びをすれば、
集中力、想像力、創造力、空間認識能力、
物理感覚、協調性、バランス感覚、表現力、
成功体験や達成感による自己肯定感、
問題解決能力
などが自然と養われるそうです。

積み木遊びによる子どもへの知育効果は、
アメリカ・テキサス州のヒューストン大学で
研究されていて、

問題解決能力や創造力、社会性を養う効果が
認められています。

【参考】幼児の積み木遊びにおける問題解決能力の研究:大藤素子:ヒューストン大学教育学部幼児教育科大学院

理解・分解・再構築

問題解決能力や空間認識能力というと、
まさに数学や理系っぽいイメージ。
面積や体積を求める計算、やりましたよね。

実際、グラフや図を正確に認識するチカラは
算数や数学の図形問題で役に立ちます。

昔にさかのぼってみると、理系科目の
古代〜中世版といえば、錬金術でした。
(理系、とは意味合いが違う気もしますが)

その錬金術を題材にした
「鋼の錬金術師」という漫画に、
以下のようなセリフが登場します。

錬金術の基本は
理解・分解・再構築だ

鋼の錬金術師(著:荒川弘/ガンガンコミックス)

この「理解・分解・再構築」の3つは
まさに積み木にも当てはまると思います。

どのピースを使って作るか。
完成イメージを思い描き、構造を理解して、
バラバラに分解された状態から
一つひとつ積み上げていく。

子どもや幼児からしてみれば、
バラバラのピースを積み上げれば
なにかの形ができあがる積み木遊びは、
錬金術のような魅力があるのでしょう。

自発的に脳力を伸ばしていく人

この「積み木」の賜物を持つ人は、
まさに目の前の物事を
理解・分解・再構築することに長けています。

段取りを立てることも、
完成を目指して手掛けることも、
まるで積み木遊びのように没頭して
楽しむことができる。

集中力、粘り強さ、継続性、探究心など、
上に書いた積み木遊びの効果を
能力として備えているだけでなく、
自発的に脳力トレーニングしています。

この「積み木」の賜物を持つ方によると、
休みの日には仲間たちと一緒に
謎解きや脱出ゲームをするのが趣味だそう。

知識だけでなく、頭の使い方をも
日常で学び続けている人ですね。

定数と変数を見極めるチカラ

私は、積み木が育む脳力の中には
「要領よく考えるチカラ」があると見ています。

どこに時間と労力を集中するべきか。
論理的思考力(ろんりてきしこうりょく)
と、言い換えても良いでしょう。

MBS系列で放送されている「日曜日の初耳学」。
林修先生と森岡毅さんの対談で
このことが語られていました。
(動画9:30〜あたりから)

「数学には、定数と変数がある。

定数=自力ではどうしようもないこと。
変数=自分のチカラでどうにかできること。
自分でどうにかしなくてはいけないこと。

要領が悪い人は、定数を動かそうして、
自分ではどうしようもないことを変えようと
悩んで、無駄な労力を使ってしまう」

ということでした。

努力で変えられるものと、変えられないもの

積み木も、同じだと思うんですよね。

四角、三角、球、立方体、円柱、直方体など
積み木のピース1つひとつは、
どんなに形や大きさを変えたくても
変えることができません。

積み木の数も、あらかじめ決まっています。

たとえば、幼稚園や保育園やこども園で
園児が「つみきでおうちをつくりたい!」
と思いたち、積み木遊びを始める。

ところが、積み上げていくと
屋根の部分に使う三角のピースが足りなくて
完成させられない…

それで、隣で同じく積み木で遊ぶ子から
三角のピースを奪って使おうとして、

「それ、ぼくがつかうんだよ!」と
取り合い、ケンカになってしまう。

あるあるな話です。

積み木のピースは、定数。
自分のチカラで変えることができないもの。
自力ではどうしようもないことです。

しかし、それをどう組み合わせて、
何を作り上げるかは、遊ぶ子の自由。
つまり、変数です。

日々やってくる困難を積み木遊びのように

私たちは、子どもの頃に積み木で遊びながら
学校では算数や数学を学びながら、
自力ではどうしようもないことと、
自分のチカラで変えることができることを
見分ける練習をしてきました。

何度も分解して、再構築して、
その物事がどう成り立っているのか
構造を理解する。

一見、困難に思える課題が
目の前に立ちはだかったとしても、
他の人が考えるのを止めたとしても、

この人の脳内では、
積み木や謎解きをするかのように
理解・分解・再構築が始まっています。

積み木が育む脳力を、兼ね備えた人。
定数と変数を見極めるチカラ。
合理性と戦略性、そして学び考える楽しさ。

「積み木」の賜物の
シンボル解説をさせていただきました。

お読みいただき、ありがとうございました。

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