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『愛を読むひと』見事なストーリーだ(世界の歴史)

 見事なストーリーに深く感動してしまった。主人公は15歳の少年と20歳年上の女性。その女性はアウシュビッツに囚人を送る看守だったという過去を持つ。実際にアウシュビッツで働いていたドイツ人は8,000人ほどだが、有罪になったのは19名、アイヒマンのように殺人罪に問われたのは6人だ。周辺の収容所からアウシュビッツが虐殺を行っていることを知りつつ囚人を送り込んだ「選択プロセス」に携わった看守も有罪となる。

 男女の関係に加えて、女性の過去に暗い影があり、何より素晴らしいのは、その女性が文盲であるという設定だ。これによって、映画に深い感動を与える。文盲であるからこそ、できないことができてしまったことによる悲劇の物語として、ラストシーンを迎える展開も素晴らしい。

 大人の女性を演じるケイト・ウィンスレットの演技も素晴らしい。見事なストーリーと見事な演技、舞台がドイツというのも暗くていい雰囲気だ。こういう静かに伝わる映画は余韻が残る。

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