『頭じゃロシアはわからない 諺で知るロシア』お互いが信頼するには時間がかかるロシア人(世界の歴史)
著者はNHKのモスクワ特派員で、諺でロシア人を少しでも理解するための試みが本書になる。目にとまった諺を列挙してみる。
「知らぬは恥ならず、学ばざるが恥」
まるで福沢諭吉の言葉のようだが、ロシアの諺だ。
「習慣は第二の天性」
この諺は現在の日本に浸透させるべきものだろう。読書の習慣など積み重ねることが如何に強力な能力開発になるか。B.F.スキナーは「天才とは階段を上がるところを人目にみせない。階段をコツコツと少しずつ上がるところを見せると努力家と言われる」としている。
「ロシア人は後知恵に強い」
後知恵とは何か事が起こった後でその原因に言及することをいう。 事前には予想できなかったことが事後には必然的であったかのように判断する心理的バイアスの一つ。
「人を知るには一プードの塩を一緒に食べねばならぬ」
一ブードというのは、古いロシアの重量単位で約16キログラムを指す。つまり、ロシア人を知るにはこれだけの塩を一緒に食べるほどの時間を付き合わなければならないという。大げさではあるが、お互いが信頼するには時間がかかるということだ。
Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。