『リテラリーエージェント:リテラリーエージェントになるための技術と能力』大谷翔平の活躍を見て、真っ先に読んだ本(他社の歴史)
大谷翔平の活躍を見て、真っ先に読んだ本。ほとんどの人は大谷翔平を野球で成功した人として見ているが、グローバルビジネスの成功者としてとらえた方が参考になる。
日本の場合、49歳以下の人口と50歳以上の人口が同じになるのが2024年。そして100%の確率で人口は減少するため、ドメスティックビジネスは先細りになる。人手不足とともにその空気が如実に現れるのが2024年からだとすると、新しい流れはどうなるのか。確実に言えることは、人口減少の影響をまったく受けないビジネスとは、次の2つの前提条件が必要になるということだ。
したがって、この2つの前提条件を満たすものが新しいビジネスの流れなのだろう。まさに大谷翔平は、ビジネスとしてこの2つの条件を満たしていると言える。彼はCAAをエージェントとして使ったようだが、アメリカの大手スポーツ・エージェントはIMG、CAAなどがある。
私自身がスポーツ選手でないので、この2つの条件を満たすものとして考えられるのはグローバルIPビジネスだ。IPとはIntellectual Property(知的財産権)を指し、リテラリーエージェントとは、作家、著者の著作権エージェントを指す。
本書はエージェントビジネスの一つであるリテラリーエージェントのビジネスを国際弁護士が解説したものだ。アメリカには1000社以上、イギリスには400社以上のリテラリーエージェントがある。日本にはアップリシード・エージェンシー、ボイルドエッグス、ランカ・クリエイティブ・パートナーズ、コルク、ストレート・エッジなどがある。彼らは印税の10%を報酬として受け取り、国際ブックフェアへの出展、映画化、テレビドラマ化などのメディアミックス、他言語への翻訳出版などについて作家を代理する。
日本の場合は出版社そのものが、リテラリーエージェントの機能をもち、ライツマネジメントを行うケースが多いが、少なくともアメリカとイギリスなどの英語圏で発売される30万点の書籍には、独立したリテラリーエージェントが関与している。
欧米のリテラリーエージェントそのものを詳しく調べてはいないが、おそらく世界中に水平分散するユダヤネットワークが主体になっているのではないかと推測できる。だとすると、リテラリーエージェンは、グローバルな法的知識とそのネットワークの中にいることが重要だ。
本書にはリテラリーエージェントになるためのノウハウとして、クエリーやシノプシスの書き方、英語表記スタイル、契約書サンプルなどもまとめてある。
Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。