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『たった1つの図でわかる!図解経済学入門』明快に全体を俯瞰されている(WOG)

 渡辺努氏の『物価とは何か』(講談社選書メチエ)を読むための準備として、この本を読んでみた。
 著者は、需要曲線と供給曲線を描き、それは交わる点が、生産者と消費者の希望が叶う物価(モノの値段)となるという考え方で、経済を解説している。しかも、国内だけでなく、国内供給曲線に海外からの供給曲線をプラスすることで、自由貿易の物価についても解説されている。

 政府の経済政策は、財政政策と金融政策の2つしかない。財政政策とは、政府が使うお金を増減(公共投資などで直接お金を使う)させ、需要曲線を動かすこと。金融政策とは日銀がお金の量をコントロールする(増えれば金利が下がり、減れば増える)ことで需要曲線を動かすこととなる。

 役人にとりユーザーは国民だという考え方が必要条件としてあるとしたら、役人は政治家に難しいことを理解させる能力が十分条件として必要だ。高橋洋一氏は後者の能力が高い。これだけ明快に全体を俯瞰させれれば、政策を間違うことはないと思うのだが、それが簡単に行かないのが政治なのだろう。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。