誰も触れない夢の世界へ そして現実へ スピッツ『空も飛べるはず』『ロビンソン』

今回紹介するのはスピッツの「空も飛べるはず」と「ロビンソン」です。

実はスピッツの歌詞とはずっと悪戦苦闘していて、草野マサムネを憎みもしたのですが、
草野さんはあんまり歌詞に意味を求めてない気がするんですよね。
だから一文一文を解釈するのはあまり得策ではなくて、
まるっと登場人物が夢の世界へお互い行っていると考えるのが自然な気がします。
ですので申し訳ないですがトータルイメージで述べます。

僕のイメージではロビンソンはラピュタなんですよね。
誰も触れない二人だけの国で大きな力で空に浮かべたら
宇宙の風に乗るってラピュタの事じゃないですか。

で、これは草野マサムネの夢の世界なんです。

待ちぶせた夢のほとり 驚いた君の瞳

この歌詞が重要です。夢のほとりって事は夢と現実の境界線で二人が出会っている訳です。

そして僕ら今ここで 生まれ変わるよ 

現実の住民から夢の世界の住民に生まれ変わるんですね。
そして夢の世界だから何でもありなんです。宇宙の風に乗れるんです。

要はお互いが寝ている時に夢で出会ってる話がロビンソンなんです。
昔から日本人は夢の中に異性が出てきたらその人が自分の事が好きだと言う事になっていました。
一歩進んで現実を捨てて夢で結ばれるのがロビンソンなんです。
そういう解釈では現実ではなかなか二人は結ばれなかったのかもしれません。

新しい季節は なぜかせつない日々で 

と歌われていて、なぜかせつない=なかなか結ばれないとも解釈できます。

もういっぽうの「空も飛べるはず」。

「空も飛べるはず」で重要なのは、君と出会うことで自由に空が飛べる気がすると言う事です。
「空も飛べるはず」って言うのは実際飛んでる訳じゃないんですよね。
たぶん~はず、って事ですから。じゃあなんで「はず」なのか。

はかなく揺れる 髪のにおいで 深い眠りから覚めて

そうなんです、「深い眠りから覚めて」しまっているので実際には飛んでないんですね。
空も飛べるはずはロビンソンとは逆に夢の世界から現実の世界に戻ってくる話なんです。
だから前半の歌詞は幻想的で後半はそうでもないんです。

夢から覚めて現実でこれから君と結ばれようって言う話が「空も飛べるはず」なんです!

・・・と言う事にしといてください。

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