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元は声美人、今は整形美女のギャップが生み出すドラマ

ブス街道まっしぐらの、ゴースト・シンガー、カンナが、死んだつもりで全身整形。憧れの彼(プロデューサー)の前で、正体を隠して、アメリカ帰りのジェニーとしてオーディションを受ける。
https://www.youtube.com/watch?v=1y_zAyf06zo&fbclid=IwAR0mNJqggM7fwuT7JENyzssSaQLeJnN_9oGG4En6gqu11j-HUSxkW4tVXFg

主演のキム・アジュンは、吹き替えなしの歌唱力の持ち主。(動画中のオッサンの反応がいい)清楚な美貌と対照的な感情表現、コメディの演技もこなす演技力で一躍大スターに。

原作は日本のコミックだが、かなりリライトされている。整形大国韓国の現状を皮肉りつつ、逆手に取った娯楽作。

変身は、シンデレラ女優のデビューに必須。「ローマの休日」のヘッップバーン(長髪→短髪→ローブデコルテ)、「プリティ・ウーマン」のジュリア・ロバーツ(売春婦→淑女)。女優もこの多面性(ギャップ萌え)が肝心。キム・アジョンの場合は、少女っぽい清楚さにくるまれた情熱がポイントなのだろう。この映画の場合は、整形というシリアスな話題をコミカルに描く原作に、歌の要素を持ってきたのが大きい。

ゴーストシンガーと三角関係の設定は、「雨に歌えば」の構図。ハリウッドは、トーキーになって失職した美人女優がいっぱいる。「雨に歌えば」はそういうMGM調ミュージカル映画の「粋」。整形前のカンナのゴーストシンガーの設定を観たとき、これは映画を知っている人が作った映画だと思った。

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