見出し画像

[雑感]新築住宅を買うということは

3月期末の企業の本決算発表が始まるゴールデンウィーク前の1週間は、お休み前のどこか浮ついた気分でのんびり決算を読める、しかもネタはよりどりみどりという、なかなかすばらしい1週間です。むしろゴールデンウィークより楽しいかもしれない😆

それはさておき、企業決算というのは見ているとなかなか有用な?興味深い?あるいはエグイ?情報が含まれています。今日は野村不動産ホールディングスの決算発表プレゼンテーションからネタを1つ持ってきました。


下のグラフは、野村不動産ホールディングスの住宅部門の売上高と粗利益率の推移を示したものです。たとえば24/3期(23年度)は、マンションや戸建て住宅を2,829億円分売り上げて、粗利益率が24.6%という結果でした。

Presentation 15ページより引用

これは住宅を買う側から見ると、買った住宅の代金として支払った金額のうち24.6%が野村不動産ホールディングスの取り分になる、ということです。野村不動産は、マンションを建築しているわけではありません。土地買って、建築会社にマンション建ててもらって、宣伝してるだけ。だけっていうとちょっとひどいですが😆、こうしてやっていることを列挙してみると、住居自体の実用的な価値を生み出すことにはほとんど関与していないように見えてしまいます。

そんな野村不動産が住宅代金の24.6%を受取っているということは、野村不動産から「はいこれでこのマンション(の部屋)はあなたのものですよ」と引き渡された瞬間に、マンションの価格はお支払したお値段の75%になる。1億円でマンション買ったとしたら7,500万円。一瞬で2,500万円が消滅する。これはなかなかえぐい。

しかも20年3月期は粗利益率20.4%だったのに。4年前は一瞬で消えるお金が2,000万円だったものが、今は2,500万円になっちゃった。500万円は「まあそんなこともある」で済ませられる金額ではありません。


これに気づいてしまった私は、「いやあ、不動産デベロッパーが宣伝してる新築住宅なんてとても買う気になれないわあ」と思ったものです。


土地の値段が高くない、でも交通の便は良い地方都市のちょっと外れくらいで、中古の戸建てを買うのがいいのでしょうか。

ま、田舎暮らしはそれはそれで別の大変さがあるのでしょうけど。

この記事が参加している募集

お金について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?