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日本人が海外のインターの先生になるまで③Master of Teachingってどんなプログラム?

今回は、トロント大学(University of Toronto/OISE)のMaster of Teaching(Primary/Junior)でどんなことを学べるのかについて紹介します!なお、わたしが経験したコロナ禍での留学と現在のプログラムは相当違うと思うので、注意してください。

▼対象年齢によって別れるプログラム

トロント大学のMaster of Teachingと調べると、以下の三つが出てきます。

  1. Primary/Junior (P/J)

  2. Junior/Intermediate (J/I)

  3. Intermediate/Senior (I/S)

これらの違いは対象年齢です。
日本と教育システムが違うので、年齢は多少ずれますが、P/Jは幼稚園〜6年生、J/Iは4年生〜10年生、I/Sは7年生〜12年生となっています。(12年生は日本で言う高校3年生にあたります。)

わたしは小学校の先生を目指していたので、P/Jプログラムに入りました。

プログラムについてもっと知りたい方はホームページを見てみてください。

▼カナダの小学校にはどんな教科があるの?

日本でも同じだと思いますが、カナダでも小学校の先生は基本的に全教科を教えます。学校によっては、体育や音楽の先生が別にいる場合もありますが、MT(P/J)プログラムでカバーされる教科はざっとこんな感じです:

  • Literacy (日本で言う国語)

  • Math

  • P.E. (体育)

  • Visual Arts

  • Drama and Dance

  • Music and Dance

  • Social Studies

  • Science

大学院ではこれらに加えて、論理、特別支援教育、テクノロジー活用などなどの講義があります。さらに、教育実習と研究が加わるのでMaster of Teachingはマスターの中でも割と忙しいプログラムと言われています。

コースではないものも混ざっていますが、MT(P/J)プログラムはざっとこんなことを学びます

ちなみに、2年間のプログラムの流れは毎年大きく変わるので詳しくは書きませんが、ざっとこんな感じになっています:

1年目:9月〜4月(Fall Term / Winter Term)
2年目:5月〜6月中旬(Summer Term・前半)
7月〜8月初旬(Summer Term・後半)
9月〜4月(Fall Term / Winter Term)
6月 修了式

▼2年間で4回!?カナダの教育実習事情

新型コロナが流行る前、トロント大学のMTプログラムに出願した時点では2年間の間で4回教育実習が行われることになっていました。他の大学に比べて、現場で経験を積める機会が多いのは、このプログラムに惹かれた一つの理由でした。

しかし、コロナの影響で教育実習どころではなくなり、結局できたのは1年目の後期(Winter Term)のオンライン教育実習と2年目後期のIn-Person教育実習の2回のみでした。ただ、一回でも現地の学校で実習ができたのは本当にためになりました。これについては、また別の記事に詳しく書こうと思います。

▼同時進行で行われる研究

講義や実習と同時に行われるのが、Researchです。

研究内容はさまざまで、教育に関することであれば割となんでもOKです。わたしは、英語の多様化に対応した教育法について調べましたが、Outdoor EducationやFamily involvementなど、いろいろな分野の研究が行われていました。

このように研究テーマは自分の興味があることで良いのですが、研究方法はかなり限定されていて、InterviewかDocument analysisの二つから選ばなくてはいけません。インタビュー対象も教育に携わる大人のみと規制されています。

研究をメインにやりたいと思っている人にはあまり向かないプログラムかもしれませんが、逆にResearchってどうやるの?できるかな?と思っている人にとっては、研究方法が限られている分進めやすいと思います。

▼さいごに

今回は、トロント大学のMaster of Teaching(P/J)プログラムについて書きましたが、似たようなプログラムは他の大学や国にもいくつかあります。ただ、これらの大きな違いを見分けるのは正直難しいです。わたしが学校選びで考慮した点は主に、

  • 学部で教育の勉強をしていなくても入れるか

  • 外国人でも現地の教員免許を取得できるか

  • 興味のある分野(ESL/EAL)について学ぶ機会があるか

  • 教育実習の機会が充分にあるか

  • 学費・生活費

でした。ですが、せっかく渡航ができるようになったことを考えると、どんな環境で学習したいかなども考えながら学校選びをしてもいいかなと思います!

気になる点は早めに大学に問い合わせるなどして、自分にあったプログラムを見つけてみてください!

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