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米国、ロシアと北朝鮮の接近に警戒❓「金正恩総書記、近く訪ロ」報道も

◆「装甲列車で極東ロシアに訪問」~金正恩氏の動向について米安全保障会議報道官カービー氏の周辺が予測か

「ニューヨークタイムズ」紙(NYT)が9月5日付の会員向け「モーニング・ブリーフィング」などで伝えたとことによると、米安全保障会議報道官のカービー氏の周辺から「金正恩氏が太平洋岸の極東ロシアを装甲列車で訪問し、プーチン大統領と会談するのではないか」と予測しているという情報を伝えた。これをロイター通信も孫引きして配信している。

「インテリジェンス・ウェポン」のメルマガでも伝えたが、7月下旬の朝鮮戦争=「祖国解放戦争」戦勝70周年記念式典にロシアのショイグ国防相が招待され、「金正恩」氏と直接面談を4回もし、朝鮮人民軍の最新兵器展示にも案内されながら具体的なロシアに対する要望もされたようだ。その中の重要な1つが「核弾頭の小型化技術の移転」と言われている。


【画像① 7月下旬の「祖国解放戦争戦勝70周年記念式典」などには、ロシア、中国から代表団が招聘されたが、中国共産党政治局員の李鴻忠氏は金正恩氏と1回しか面談していないのに対して、ショイグ国防相は4回にわたって顔合わせし、対談していた。北朝鮮側のロシア重視はあまりに露骨】




ロシアの公式的見解を示すことの多いリア・ノーボスチ通信も「金正恩氏の訪ロ」予測について取り上げているので、見てみよう。


「『ニューヨークタイムズ』紙がアメリカの複数の匿名情報筋の情報として伝えたところによれば、朝鮮民主主義人民共和国の金正恩氏がロシアを訪問し、ウラジーミル・プーチン大統領との会談を予定しているという。…そのなかでは、『アメリカおよび同盟諸国の政府関係者らの話では、金正恩氏は今月ロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する』とされる」

「同紙によれば、今回の訪問では、「大量の兵器のロシアへの供給」や軍事協力が協議されるという。…具体的な訪問先についても憶測が行われており、ひとつの可能性としてはウラジオストクを訪問し、東方経済フォーラムでプーチン大統領と会談するというシナリオだ。数人の情報筋は、太平洋艦隊の泊地を訪問するとしているほか、アムール州のヴォストーチニイ宇宙基地を訪問し、モスクワも訪問するとしている情報筋もある」

「金正恩氏がウラジオストクを訪れるのであれば、移動には装甲列車が使用されるだろうと記事では触れられている。…2019年4月、金正恩氏はウラジオストク訪問に装甲列車を使用。2011年に指導者の地位について以来、初めてのロシア訪問となった」

「北朝鮮側は、ロシアへの武器供与に関する西側政治からの発言やマスメディア報道を繰り返し否定。北朝鮮外務省は、『ロシアとそのような取引を行ったことは一度もなく、最も愚かな噂に過ぎない』としている。…北朝鮮外務省米国担当局長である権正根氏は、『朝鮮民主主義人民共和国とロシアとの武器取引』に関する根拠のないうわさを広げることで、自らのウクライナへの軍事支援を愚かにも正当化しようとしている、と指摘。…ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、北朝鮮やイランからのロシアへの武器供与の話は、アメリカのマスメディアによってわざと拡散されたものだと話している」

(参考)「NYT報道~金正恩氏がロシア訪問」2023/9/4 リア・ノーボスチ通信(ロシア語報道)
https://ria.ru/20230904/vstrecha-1894190618.html

この記事の取り上げ方は、行間を読むとかなり”意味深長”ですよ(笑)
世の中には確かに「フェイクニュース」があふれていますが、「フェイクニュース」だって何についてどう取り上げているかが、大変重要な情報を含んでいることになります。逆に取り上げない内容は何か、も同様に重要です。

ロシアのリア・ノーボスチ通信のこの配信記事から読み取るべき重要なポイントは、NYTが伝えた「金正恩氏の訪ロ」予測について否定していないことだ。


【画像② 「金正恩」氏の数少ない”外遊”の1つに2019年4月のウラジオストク訪問がある。この時は、日本のカメラマンも彼の写真を撮影に行くなど、各国報道人が多数の写真を撮っている。この時のショットと比べて、次の訪問時の「金正恩」氏が果たして同一なのかどうか、比較してみたいものだ】

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