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【第12回】小田部雄次先生がざっくばらんに答えます~「女性皇族が宮家を継承することは出来ないのか?」「皇位継承者が病気などで変更された例は?」「女性天皇が多く出た時代も『男系男子継承』の考え方はあったのか?」~天皇・皇族・皇統・皇室典範など


【画像① 女性皇族による宮家継承も、「女性宮家」とは別に隠れた問題としてどうするかが課題になりつつある。2019年1月「新年の儀」、左から寛仁親王妃信子殿下、彬子女王殿下、瑶子女王殿下、高円宮妃久子殿下、承子女王殿下。 】



YouTube「古是三春_篠原常一郎」チャンネルで静岡福祉大学名誉教授・小田部雄次先生(日本近現代皇室史)をお招きし、これまで2回にわたってライブ配信の特別番組をお届けしました。その際、多数のご質問を視聴者のみなさんにお寄せいただきました。


2023年8月24日に配信した「【特別配信】小田部雄次教授 質問に答えます」では、視聴者から寄せられた百数十問に及ぶ質問を大きく5つの項目にまとめ、質疑応答を行いました(動画は下記)。


(参考映像)「【特別配信】小田部雄次教授 質問に答えます」2023/8/24 古是三春_篠原常一郎

https://www.youtube.com/live/Mb4y1atEPPY?si=Gt0a99u2YOqCuiIM




【画像② 静岡福祉大学名誉教授・小田部雄次先生は歴史学者、「皇室史」が専門で、皇室の歴史に関わる多くの著書がある。写真は、『梨本宮伊都子妃の日記 皇族妃の見た明治・大正・昭和』(小学館文庫)】



しかしながら、個々のご質問の中にもふと「どうなんだろうか?」と考えがちな項目がかなり示されてありました。そして、小田部先生はこの全てに目を通されて簡単な回答をメモに準備されて番組に臨まれていたのです。この質問と回答メモの両方に、たいへん貴重な内容が含まれているのは間違いありませんので、5~10問ずつ整理してnoteに不定期連載することにしました。


「皇室は今後、どうなるのだろうか?」「令和の代で終わってしまうのだろうか?」「敬宮さまが皇位を継がれることはないのだろうか?」と心配されているみなさんにとって、気になる内容が出てきます。ぜひ、御覧になってみて下さい。


(参考映像)「【特別対談】 小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授『万世一系』『変わらず男系男子』『女性天皇はリリーフバッター』は本当か?」2023/7/10 古是三春_篠原常一郎

https://www.youtube.com/live/N-rNK0NtSqM?si=cJ9nr9xXe_EYHUBm



◆今回の質問項目(第12回)


(61)現在、未婚の女性皇族の方が現在の宮家を継承していくことは出来ないのでしょうか? それが事実上の女性宮家では?


(62)旧宮家の男系男子の系譜の方が配偶者になるなら、現在の皇室典範のもとでも敬宮愛子内親王が皇位継承者になれるのではないか?


(63)病気、障害などにより決定していた皇位継承者が変更されたことは、歴史上にあったのか?


(64)女性天皇が多く出ていた時代に、「男系男子継承」という考え方は存在していたのか?


(65)帝王学継承のためにも旧宮家を復活すべきでは? 「人として女性としての幸せな生き方」をしつつ「天皇皇后両陛下を御支えしていただく」という意味で、敬宮愛子内親王の未来の御姿に何を期待すべきか?




【画像③ 第41代持統天皇(645~703)は、史上3人目の女性天皇。第38代天智天皇(中大兄皇子)の皇女で第40代天武天皇の皇后。天武天皇が病気がちになった685年頃から天皇に代わって統治者としての存在感を高め、天武天皇が崩御後、皇太子と目された草壁皇子が薨去するなどし、後の第42第文武天皇となる軽皇子が幼少だったため、第41代の皇位を継いだ。写真は「百人一首之内 持統天皇」。】


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