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さんすうセットに見る思考停止

日本の保護者よ、Be Thinking!

この時期の小学1年生のお父さん・お母さんは徹夜である。何故ならあの憎っくき「さんすうセット」のおはじき1つ1つに名前を付けなければならないという修行を潜り抜けなければならないからだ。

私も、おチビの就学前健診で学区の公立小学校に行った際、ご多分に漏れずこの「『さんすうセット』とその中身に貼る名前シールの発注シート」をいただいた。唖然。マジか…私が小学生だった3~40年前と何一つ変わってないじゃないか!しかも小学校1年生の時に、本当に数回しか使わなかったあの代物を、全国の新1年生の保護者が購入し、名前付けという修行を通過しなければならないと思ったらリアルに背筋が凍り付いた。

本当に、ここで調査したいくらいなのですけど、皆様「さんすうセット」って使いましたか!?私の記憶では、なんかチョコレートみたいになってる板みたいなのを並べて「3より5の方が背が高いから、5の方が多い」みたいなことをやったことと、お父さん・お母さんの時間泥棒であるおはじきに関しては並べて遊んだだけで、特に算数的なことに使ってもなく、ロッカーのもはやランドセルを置くすのこ代わりになっていましたよ!

何が言いたいって、これ学校の所有物にすれば良くない?っつうことす。

はいはい、わかりましたよ、ちょっとでも使うから必要なんでしょ?でもさ、じゃあ仮に毎年必要だとして、使う期間がちょっとなら、もう1クラス35人分の35個を購入してさ、備品にしとけばいいんじゃないの??え?違うの??

そうすれば、おはじきに名前をつけるという苦行からの人民解放、また保護者の経済的負担の軽減(そんなに高くないんだとは思うけど)、使い古して古くなっちゃったら、その分だけ学校で買い替えれば良いわけでさ…?いや~これ、「さんすうセット」の製造会社と国や自治体の教育委員会がずぶずぶの関係としか思えないす。

当然ですが、おチビの学校に「さんすうセット」はありまへん。

Mathの授業はもちろんあります。でも「さんすうセット」はありません。何故ならそのチョコレートみたいな板(Counterと呼んでいた)は学校の備品にあるし、iPadとかも使ったりして、普通に数の概念は勉強して帰って来ました。つまりよ、「さんすうセット」は1人1つ買う必要なんてないんです!!

私の母校の小学校には「さんすうセット」はないらしい。

そんな熱心な「さんすうセット」廃止論者の私、先日帰郷した際に小中高と一緒だったマイコちゃんにこの怒り(?)をぶつけた。そうしたらなななんと、「うちの学校はそういえばさんすうセットなかったよ?」と言うではないか!?えぇっ!?マジでか!?

マイコちゃんは結構若くして結婚したので、お嬢さんはもう中学生。そのお嬢さんもマイコちゃんと私が通った小学校を卒業したのだが、どうやらこの小学校だけなのか、市全体なのか、「さんすうセット」は買わなかったとの事!!!なんと革新的な!!やるなぁ私の母校!

インターには「さんすうセット」も入学式も始業式も終業式もない。

私、おチビが学区の公立小学校に入るんだったら、絶対「さんすうセット」の是非について就学前健診で突っ込んでたと思う。「めんどくさい保護者」としてレッテルを貼られてもいいから、疑問は呈していたと思う。

「さんすうセット」を槍玉に上げているけれど、これ以外にもインターに行って見えてきた思考停止のものがある。それが、入学式などの〇〇式。私も何かの事始めには〇〇式があるものだとすっかり洗脳されていたけれど、インターには入学式も始業式も終業式もなくて面食らった。(卒業式はある。)そして、入学式や始業式や終業式がなくても別に何ら問題なくacadeic yearは進んでいく…。

入学式は、日本人の好きな「けじめ」としてあっても良いかもしれない。でも、始業式と終業式はマジで要らないと思った。だって、大体が全員体育館に集められて、整列させされて、校長先生の話と表彰?的なのがあればそれをやって…というくらいの薄~い内容で、確かに賞味15~20分かもしれないけれど、全員が集まるのにはある程度時間がかかるし、全員一同に会して聞く話が校長先生の大して面白くない話なんて…(面白い校長先生に私は一度も出会ったことがない…あ、大学の学長先生はすごく有意義な話だった気がしなくもない…)

おチビの学校では、というかおそらくどこのインターでも、学年の初めは"Welcome (back) to school" みたいな雰囲気が醸し出されて、はい、じゃ授業でーすみたいにドカンと始まる。入学した児童・生徒も、この流れで突如として学校生活がスタートする。それに、学年の最初からよーいドン!と一斉入学ではなく、各個人のタイミングで入学する。もちろん学年の初めが一番多いわけだけれど、帰国してきた子、お父さん・お母さんが赴任してきた子、日本の学校を辞めて入って来た子など、スケジュールはまちまち。なので、ある日突然新しい子が入っているのは日常茶飯事なのだ。

入学式がないのは、親としては本当にうれしい。だって、一度しか着ないきれいな服を買わなくていいんだもん!きっと今頃のメルカリには、子ども用のスーツ、ワンピース、黒い革靴がごまんと出品されていることであろう。

思考停止していないで考えようよ!ランドセルもそろそろ考えよう!

…と、自分でこれを書きながら、やっぱり私は日本の公教育に色々と疑問があるんだなぁということを改めて思った次第です。それもあっておチビをインターに入れたのだけど、こうして見ると、もし公立小学校に入れていたらもうど頭から疑問ばかり、先生に直談判、教頭先生電話、校長室呼び出し決定の保護者だったと思うなぁ、私。良かった入れないで(笑)。ランドセルも5万とか10万とかするって聞くし、もうなんか、全てにおいてズレてるんだよね、私の価値観と。お金を費やすべきはそこじゃないんだよ!そんな高価なもの買えないご家庭だってあるんだよ!もう何なら禁止すればいいのにとさえ思うですよ!

って、インターに入れてしまったから、一番逃げているのはワタシかも。ちーん。

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