数多ある音楽のジャンルの中でも、青春パンク程、異質で忘れ去られているものは無いんじゃないかと思うんですよ。

そもそも今の時代、新しい青春パンクバンドというのは皆無に近いやないですか。最近で言うと、忘れらんねぇよがまだ青春パンクっぽい売れたアーティストですけど、パンクで括られる事はあっても「青春パンク」で括られる事はほとんどないんですよ。

いわば、瀕死のジャンルが青春パンクな訳でございますよ。

2000年頃に生まれて、少しだけブームになったかと思えばすぐに消えてしまい、ジャンルの定義も曖昧。とてもフワッとしたジャンルではありますが、俺は青春パンクが音楽のジャンルとして一番好きなんですよね。

そこでなんとか息を吹き返す手助けをするべく、本日は、おすすめの青春パンクバンドをいくつか紹介して行きたいと思います。

1.ガガガSP

誰がなんと言おうが、俺の中で一番かっこいいバンドはガガガSPです。もう半分イジになってる部分もありますが、ガガガほどかっこいいバンドっておらんのですよ。

青春パンクといえば、175R・モンパチが最上位にいて、次にいるのがゴイステ。その次に出てくるのが、ガガガなんですよ。

青春パンクって聞かれたことの無い方は一度聞いてみていただきたいんですけど、これがまぁーださいんですよ。恥ずかしげもなく、ださいフレーズを、音外しながら叫んでるバンドが、広い意味での青春パンクなんですね。YOASOBIの対義語みたいな存在ですわ。

ただその荒削りさと、熱量の迫力で、上手い下手じゃない感動と、音楽の自由さを感じられるのも、青春パンクのいいところなんですよ。カッコいいと思えるところなんですね。

ガガガSPはその典型でございます。

言うてる事はまぁーダサいんですけど、なんか惹かれて、気がついたら拳を上げている、熱いバンドでございます。

2.セックスマシーン

バンド名変えたいバンドとしてお馴染み、セックスマシーンでございます。

青春パンクというか、コミックバンドと言うか、なんとも言えない立ち位置のセクマシでございますが、このバンドは青春パンク界で「うまい」バンドやと思ってるんですよ。

ってのは、音楽テク的なうまいでも、歌唱力のうまいでもなく、パフォーマンスが上手なバンドなんですよね。

「セックスマシーン」という突飛な名前で、「バンド名変えたい」という曲を出すセンスもそうですし、もはや布面積がパンツより小さいジーパンを履き続けるキャラ付けなど、とにかく上手いバンドでございます。

3. 3B LAB.☆S

正直、これが青春パンクの王道やと思いますよ。19の岡平さんのバンド、3B LAB.☆Sでございます。

このバンド、いい意味でほんまにダサいんですよ。他の青春パンクと比べてもダサい。ただただ恐ろしくダサい。

ここに貼った一期一会なんてまだかっこいい方ですよ。若干物悲しさも持ってるし、おしゃれな方の曲です。

ただそれは特異な例であって一番有名なプレゼントも、卒業哀歌も、顔を覆いたくなるほどダサくて、そしてめちゃくちゃかっこいい曲なんですよね。

青春パンクの、酸い汗のヤバさとかっこよさが伝わる、最高のバンドでございます。怖いもの見たさに聞いてみてはいかがでしょうか。

コミックバンドでもない、ラウドでもない、独特のジャンルの青春パンクですが、とにかくダサいことに異論はございません。

ただ青春パンクの良さはそこにあるんですよ。中高生のような尖っていたくて尖れない、ダサい素直な感情を楽しむ事ができるのが、青春パンクなんでございます。

ただ覚悟はしてください。

ダサさに顔を背けたくなると思いますし、その奥の魅力にハマってしまう恐れがありますからね。