かがみもちマン (朝の作文2017.12.5)

 A市では、特産物のかがみもちをモチーフにイメージキャラクターを作る計画が進められていた。
 R男は街でスカウトされてイメージキャラクター「かがみもちマン」になることになった。R男は着ぐるみを着て動いていればいいと思っていた。しかし、案内された先にはうすときねが用意されていた。R男は無理矢理うすときねで叩かれ、その後40度を超える熱いモチの中で一晩過ごした。
 次の朝、R男は本物のかがみもちマンになっていた。体がモチになったのだ。話によれば体のモチをさらに活性化させれば、壁や天井に張り付いたり腕が伸びたりするらしい。
 しかし、壁に張り付こうとしてもベタベタするだけで何も出来ないし、腕も伸びない。さらに体がどんどん柔らかくなっていって、最後は本当のかがみもちになってしまった。

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