コンサルで学ぶ定量データ分析術
投資銀行の企業価値評価や財務モデリングは最近かなり標準化が進み、質の高低はあれど様々な教材が世にあふれるようになっていると感じる。
一方、コンサルとして行う定量分析については、アプローチ方法がかなり案件によってしまうためあまり一般化された方法論は存在しないように思われる。
エクセルを用いた巷の書籍はショートカットや操作方法、新たな関数に焦点が当たり、実際にどのように分析作業を進めるかに触れているものは非常に少ない。おそらく筆者も分析のノウハウは全く身についておらず、習得の簡単なものを適当に詰め込んだものが関の山だろう。
実務ではショートカットや新しい関数より、数百万倍重要なのが「どのようにデータ分析を進めるかのアプローチ方法」である。アプローチの巧拙で必要となる時間が何十時間も増減する。経験上コンサルの若手が死ぬNo1は定量分析によるものであり、かつ研修で関数を習った若手が覚えたての技術を見てほしくて様々な複雑な関数を駆使した結果、もはや修復不可能となりプロジェクトが炎上することにより発生するものだろう。
この記事で私が持っている経験知を共有することにより少しでも負荷を軽減してもらえればうれしい。
なお当noteはバイブルである、という嬉しい声をいただくことができた。私としてもデータ分析を体系化することにより、皆様の業務が少しでも楽になることを望んでおり、こういった声を聴くことができるのは非常に励みになる。
1. 答えを出すべきイシューの特定
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