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投資家、家を買う①財務モデルによる意思決定I : 基礎編

皆様は家を買うか、賃貸かについて考えたことがある方はそれなりにたくさんいるように感じる。私もまた家を買うのか、賃貸をこのまま継続するかをずっと考え続けていたが、ようやく家を買おうかなと考え始めるようになった。

そこで少し異色ではあるが、投資家/討論家、家を買うシリーズを連載させていただきたい。ともすれば家を購入するというのは人生でも最も高額な買い物である人が多いにも関わらず、どのように検討をすべきかがあまりにも業者(この言い方は好まないとポストしたばかりではあるが笑)寄りになりすぎではないか、という風に感じている。
一般の方は家を買った後に継続的に発信するわけではなく、自身が買ってしまえば満足してなのか発信するモチベーションもないであろう。また家を買う人は忙しいため、丁寧に分析し発信できる人がなかなかいないものと考えられる。

また不動産はかなり個別性の高い資産?であり、人々が日々直面する課題も千差万別であるように感じている。そのためある事象を一般化して万人に適用できるようになるには少しテクニックが必要だったり、必ずしも一人の事象が汎用的に一般化でき、すぐ他の人に応用できるわけでもないだろう。

しかしそれでも一般化し、集合知にすることは非常に重要な取り組みであると感じている。なぜなら少しでも家を買ったときの状況やノウハウ、反省を提供することで百戦錬磨・海千山千の不動産プレーヤー(仲介や融資担当等)と同等に会話することが可能となり、またいい機会が見つかれば迅速に分析し、意思決定をすることができるようになるよう少しでも手助けができるかもしれないからである。(もちろん自身の頭での検討を忘れてはいけない。)

今回は第一回目であるため、投資家らしい側面から見せていこう。即ち家を買うことと賃貸することの経済的な比較を行っていきたい。なぜ私が家を買うと意思決定したかは様々な側面があり、必ずしも経済的に優位だから、という理由だけで決定するわけではないがそれでも経済的な側面は非常に大きく、かつ重要な側面を占めるため丁寧に道筋をたどりながら、説明していこう。

今回、そしてこのシリーズ全体に言えることだが、家をかう、または賃貸するのいずれも推奨するものではなく、単なる情報提供というか発信に過ぎない。上述の通り、家はかなり個別性・特殊性の強いアセットであるため、かならずご自身の信頼のおける専門家等に相談をしたうえで意思決定をしてほしい。今回のケースもかなりぼやかしている。

なお今回の分析については、当方がよくご紹介するWall Street Oasisより不動産の財務モデリングコースを履修したうえで、私なりにアレンジした形で使っている。
興味のある方はぜひ、こちらから履修を試みていただきたい。数字で判断する訓練がよりよくできるだろう。

有料部分では私が今回分析に使用した不動産モデルのエクセルをダウンロードできるようにしている。興味がある方はそちらもぜひ参考にしてほしい。

(2023/11/5更新)今回新たに作成した借入金の返済方法についてのnoteで使用した拡張版財務モデルを本noteの一番下でダウンロードできるよう設定した。興味がある方はぜひダウンロードしてみてほしい。

では本編でお会いしよう。


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