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栖~Sumika~

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小鳥との豊かな暮らしからお弔い、ペットロス・グリーフケアまで 人と小鳥との関連事項記録です。
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はじめに

小鳥と暮らす生活の中で、無視できない項目でありました。小鳥が誕生し迎える喜びがある一方で、必ず訪れる別れの時。しかも飼育羽数が多いほうですので、何度も経験しているのですが、慣れてはいけない事柄ですし慣れることはできないのですが...何度もは...やはり辛くて。 なので最初の頃は、同じような思いをしている方のお役に立てるかも...なんて甘い気持ちで始めたのですが、とてもじゃないですが人様の事云々とはままならない状態まで落ちる事、たびたび.....。 愛鳥が亡くなり、その都度

アキクサインコ

ピンクの小鳥です。 インコです。 やや夜ふかしの穏やかな鳥です。 ちょっと長いですがおつきあいくだされば嬉しいです。

無理なく命と暮らすために

小鳥との幸せで 尊い暮らしの末に 最後も大切に送る…. そういった命との絆を 育むためにも 人にとっても鳥にとっても より良い関わり方が あるのではないか… そんなことを日々考えています。 特にいわゆる「終活」に携わる 身としては日々感じているのは 今現在は経済的にも ライフスタイル的にも余裕があるが 65歳あたりから色々なことが おっくうになってきたと感じる。 それでも、日々の暮らしに いろどりや癒し、 楽しみ、慈しみがほしい。 寂しかったり生活にハリが欲しい、 などのお

幼鳥の譲渡について

栖では生後半年以上の小鳥(アキクサインコ、マメルリハ、文鳥、他) につきましては別紙の通り、条件付き譲渡(里親制度及び生前予約) をしております。ご家族様を募集するにあたり、 栖の意向、方針等は上記の「別紙」を参照の上、熟読くださいますよう お願いいたします(ちょっと長くて申し訳ありません。) この活動を始めるにあたり、何羽かの栖の小鳥たちを、新しいご家族のもとへ迎えていただきました。小鳥を大切にしてくださる方々への譲渡ですので安心してお任せすることができ、感謝しかありませ

里親及び生前予約制度開始のお知らせ

愛鳥の手元供養から始まった栖ですが この度、「つぼ巣から虹の橋まで」をコンセプトに 小鳥を介して人の生活を豊かに、また、人を介して 人に飼われる小鳥の幸せな生涯を願い 小鳥の譲渡を開始いたしました。 ペットショップではありませんので 不定期ではありますが、HPや各種SNSなどで ご家族としてお迎えくださる方に譲渡をしてゆく所存です。 詳細はお手数ですが下記pdf資料を参照いただければと存じます。 少し長文ですが、おつきあいいただければ幸いです。 栖~Sumika~HP開設の

①書き出しとして

そもそもペットロスってなに? ということなのですが、歴史から探すとアメリカで1970年代半ばあたりにペットの死に対して関心の強い専門家の人達が広めたらしいです。 ペットを亡くしたことで起こる喪失感を大きくまとめてペットロスという言葉で片付けるにはまだまだ曖昧のようですが、ペットとのお別れによる、悲しみの反応の中で、普通にしていられないほど病的なものと、一般的に悲しみのプロセスを経て和らいでゆく通常の自然反応というように2種類に分けられますが、愛情を感じて共に生きてきた家族

②分類して考えてみる

ペットロスの体験はその悲しみの姿や個々の物語から定形ペットロスと非定型ペットロスに分類されます。 ★定形ペットロスとは....ごく一般的な経路をたどり悲しみの感情が現れ、徐々に回復へ向かってゆく正常悲嘆、これを正常なペットロスとして扱います。ペットを亡くした飼い主は表面的にも内面的にもこの典型的な通常の悲しみの経路を辿り、精神障害や疾患とまではいかないまでも、分別を乱さない程度の悲嘆であるので、単純で複雑さのないペットロス、複合や合併症のないペットロスなどと示されることもあ

③過程

ペットを失った飼い主たちは、ただ漠然と悲しんでいるわけではありません。通常の定形ペットロスでは回復するまでには一定の経過があります。その道筋を辿り立ち直っていくことが普通です。この行程は、喪に付す過程(モーニング・プロセス)と言われ、いくつかの様相に分けられます。 ★準備期(死を予感し、不安を覚える、動揺が始まる予期悲嘆) ★死期(ペットが死亡し、極度の緊張状態) ★衝撃期(死の直後から暫く続くショック) ★悲痛期(失意、混乱、どん底状態の絶望) ★回復期(断念を図

④症状とエピソード

大切な命との別れが及ぼす心理的、身体的影響 心....深い悲しみや思慕の情、罪悪感、後悔、自責、分離不安、抗うつ、混乱、絶望、を経て空虚、挫折感、償い、最後の姿が脳裏に焼き付き頭から離れないなど、様々な感情から味覚が無くなったり、喜怒哀楽の感情が欠如したり、逆に他者に怒りをぶつける攻撃性が現れたりすることも。感情のはけ口として標的となり、当たられてしまう周りの人は、グリーフの一環と認識してくれていれば、受け流すことも出来るのでしょうが、まったく無関係の場合は、社会生活におい

⑤ペットロス症候群

愛おしい伴侶動物の命との別れがあり、失った直後から病的なまでに悲しみが重かったり長期に渡ったり、ごく定型的な経過をたどる悲しみの症状の中でも、とりわけ重い症状をペットロス症候群と呼びます。 悲嘆の症状は亡くなった子と飼い主との関係性、飼い主の愛情のカタチ、その他様々な要因から個人差もあるので一概には言えませんが、正常なごく普通の悲しみの過程を経て進んでゆく範囲であるならば、薬物治療や治療的なカウンセリングは必要ありません。 ですが、どの程度で治療が必要かどうかという定義は

⑥ロスと症候群の違い

ロスと症候群は似ている、若しくは同じ意味と捉えがちですが、同じではないようです。大きく分けてペットロスの一部に症候群が含まれていると考えたほうが良さそうです。専門家の言葉の使い方により、誤解が生じやすいのも事実ですが、分けて捉える必要性は、ペットロスを深く理解する上では欠かせないものです。喪失による悲しみの体験、いわゆる「グリーフ」は精神医学や心理学の中で悲嘆時に現れる様々な容態や出来事の呼び名として症状や症候群といったような医学用語として使われてきました。 前章などでも何

⑦病的な悲しみについて

ここまで記載してきました、ペットロスからくる精神障害の件ですが、以下を「ペットロス障害」と称して記載していきます。 ★ペットロス症候群→重い急性悲嘆 ★慢性ペットロス→ペットを失ったことが原因となる慢性的(長期に渡る)な悲嘆 ★仮面ペットロス→ペットを失ったことが原因となる仮面悲嘆反応、不審な動きや身体的症状に転換されてゆく悲嘆 ★遅延性ペットロス→ペットを失ったことが原因で時期外れに訪れる悲嘆 ★ペットロスうつ病→ペットを失ったことが原因で現れる抗うつ症 ★ペッ

⑧症状を重くしてしまう理由

以下の要因があります。 ①そのひとの性格によるもの                      症状を重くする人の特徴として、真面目で几帳面、責任感が強くのめり込みがちで献身的なタイプの方が多いようです。仕事面で云うならば、燃え尽き症候群になりやすいような...ペットで云うならば飼育を一生懸命、妥協せずに全精力を義務のように注ぎ込む...やらずには気がすまない、 そのような方が多いのでしょう。また、思考や行動に規律を重んじる傾向があり、柔軟に物事に対応する融通性に欠ける面も

⑨助けが必要な飼主

愛するペットとの別れを経験した飼い主さんの大半は、それなりに悲しみの経過を経て回復し立ち直ってゆくものですが、正常と言えない悲嘆が長引き回復が困難になっている飼い主さんも常時若干数存在することを認識するべきです。家族や友人、親しい方にそのような状態で悲しみを隠しきれず、通常のその方でなくなっている場合は、周りの人が気にかけることもそうですが、速やかにペットロスの知識者や経験者、専門機関及び医療機関に相談することを進めたほうが良い場合もあります。 ●体重の増加が著しい(特に激