回避型愛着スタイルの特徴


前回、回避型愛着スタイルについて簡単にお伝えしました。今回はその特徴を詳しく伝えていきたいと思います。

その前に簡単に復習しておきましょう。
愛着とは特定の対象との感情的なつながりのことでした。子どもは愛着対象がいるからこそ安心して外の世界に出て行くことができます。これを愛着理論では探索行動と呼びます。

そして愛着にはタイプがありその一つが回避型愛着スタイルでした。回避型愛着スタイルは親が放任的な場合に形成されやすく、その理由は放任的な親にベタベタ行くと命の危険性があるからでした。

ちなみに昔は日本に回避型愛着スタイルを持つ人はほとんどいませんでした。現代は日本も含めて先進国に増加しています。

僕の経験上、回避型愛着スタイルには次の特徴があります。

・感情より認知
・距離を置いた対人関係を好む
・自立自存
・何に対しても冷めている
・面倒くさがり
・自己表現が苦手
・恋人と別れても何も感じない
・助けを求められると怒る
・仕事はプロフェッショナル

特に親密性回避、自立自存、別れ際に何も感じないというのはメインとなる特徴です。これらは科学的に裏付けられている特徴でもあります。簡単にそれぞれお伝えします。

①親密性回避
何度も言うようですが回避型の人たちは心の距離が近づくと離れていく傾向にあります。この特徴が回避型の人たちとの関わりを難しくしています。

安定した愛着スタイルを持つ人は他者を信頼し親密になることを好みます。

なので、仲良くなれたと思って近づくのですが、ある一定の心の距離を超えると回避型の人は途端に去っていってしまうのです。

当然、残された方は何が起きたのか分からず混乱してしまいます。何か気に触ることをしてしまったのでは?と考えてしまうかもしれません。

しかし、これが回避型愛着スタイルを持つ人の対人関係パターンなのです。

②自立自存
回避型の人は自立しています。そして自分しか信じない傾向にあります。

特に他人から責任を押し付けられるのを嫌がります。自分は自分、他人は他人という感覚が強いです。

このことは良い面もありますが、自立自存の強さは問題になることもあります。

たとえば、他者から助けを求められた際、回避型の人は面倒だという気持ちが先行し、怒った態度になってしまいがちです。

安定型の愛着スタイルを持つ人からすると他者が困っていたら助けるのが当然ですから、回避型のこのような態度に混乱させられてしまうのです。

ただ、自立自存の態度は仕事ができることにもつながりますし考え方として必要なものでもありますから上手く活かせれば悪いことではありません。

③別れ際に何も感じない
前回もお伝えしたとおり回避型の人は別れ際に不安を感じません。これは脳機能研究においても裏付けられています。

恋愛においても別れることに何の不安も感じない回避型の人はパートナーを転々と変えがちですし、世間で言うところの「遊び人」になりがちです。

また、回避型の人は感情より認知で動きますから付き合うメリットがなくなれば、すぐに別れを切り出して去っていきます。

そして、何の不安や悲しみも感じません。

このことは不安型の愛着スタイルを持つ人にとっては考えられないことで、真逆です。

回避型のこのような性質を知っておかなければ失恋した場合、大いに苦しむことになるでしょう。

いかがだったでしょうか?

次回は回避型の人たちとどう関わっていくべきなのか?という話をお伝えします。

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