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子どもが能力を発揮できる環境とは?

息子の中学校の卒業式のこと。
私立の中高一貫校なので卒業式とは言っても、
一部の子を除いては、
みんなそのまま一緒に進学する環境。
そんな中での卒業式って
どんな気持ちになるのかな、
私自身そんなことを楽しみに参列した。

その前に、小学校の卒業式を思い出して見ると、不登校あり、波乱万丈の中学受験を経験し、
卒業直前でロードバイクで転倒、
両腕骨折と最後の最後まで
ドキドキハラハラな小学校生活だった。

あんなに行きたくなかった学校も
卒業近くなると何か思うところがあったのか、
休まずに行っていた。
両腕骨折してトイレにも行けないから、
休み時間には私が送り迎えに
1日何往復もしながら通った。

そして両腕ギブスのため2月なのに
半袖で過ごしていたが、
さすがにその姿で卒業式には出たくないと。
それならもう袴にしたら着物で
袖は通ると話したものの、
卒業式のために私が作っていたスーツが
着たいと。
そうだよね、一緒に生地から裏地も選んだしね。
私もできることなら着て欲しい。
整形の先生に無理を言って、
卒業式前日にギブスを外して頂いた。

そんなハプニングも相まって
母手作りのスーツを着て入場してきたときは、
それまでの小学校生活の出来事が
走馬灯のようによみがえってきて、
開式前から涙が止まらなかった。

そして中学校の卒業式。
ぶかぶかだった学ランは短ランのようになり、
身長も私を追い越し
見下ろされるほどになっていた。

卒業式がひと通り終わり、
場所を移動して学年全体で
中学最後のホームルームが行われた。
一人ずつそれぞれの担任の先生から
卒業証書をもらい、そのまま生徒、
保護者、先生と大勢の前で
ひと言言う場面があった。

高校進学にあたり目標を述べる子、
中学校の思い出を話す子、
友達や先生、保護者に感謝の気持ちを
述べる子、もう私の涙腺崩壊…

その中でも特に印象に残った子
(もちろん我が子もだが、我が子以外で)の
のひと言


「僕は○○が好きだ―!(と叫ぶ)
僕が、小学校の頃こんなことを言うと
変な目で見られ、いじられてきました。
でもこの学校に来たらみんなが
「いいやん!いいやん!」
と認めてくれて、
学校に来ることが楽しくなりました。
ありがとうございました。
高校でもよろしくお願いします」

好きなことを好きと言える環境、
そしてそれを受け入れてもらえる環境、
そしてそこに没頭できる環境、
それを応援してくれる環境、
これらが整ってこそ
子どもたちは生き生きとし、
能力を発揮できる。

ただこれが学校だけでは成り立たない。
一番身近にある家庭ではどうだろう?
親の価値観を押し付けていないだろうか?
親の望むレールに
乗せようとしていないだろうか?
口にはしていなくても、
子どもたちはちょっとした返事や表情、
態度から親の気持ちを受け取っている。

「あなたのこと思って言ってるの」
本当に「あなたのため」と言い切れるのか
本当に「あなたのため」なら
親として何ができるのか
本当の「あなた」は何を求めているか

そんなことを考え、たどり着いたのは、
親として、大人としてできることは
背中を見せること。
どんな大人になってほしいか?
なってほしい姿に自分はなれているのか?

背筋が伸びる思いだ。

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