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 日本の学校教育において大切にされていることに、常に「正解」を求められることがあります。その教育方針は、児童・生徒の失敗することへの恐れの感情を植え付け、結果、彼らの学びを阻害することに繋がります。

 学校教育において、「失敗する」という経験は、2つの観点から非常に大切です。1つは、失敗は成功の第一歩だからです。人は様々な失敗を通じて、成長をします。それはスポーツ、学業、芸術、その他全ての人間活動に共通する概念です。失敗を恐れるということは、自らの成長を止めることだと同義だと言えます。2つ目は、失敗した後、それを成功に繋げるメンタリティの育成です。失敗すれば誰でも気分は落ち込みます。しかし、失敗を幾度となく経験すれば、気分が落ち込んでいる自分自身を受け入れることができ、その逆境を乗り越える力(つまりレジリエンス)が身につきます。

『後悔することは有益である!? 著名作家が教える「後悔」との正しいつきあい方』という記事を見つけました。

 記事の中では、アメリカの作家・文筆家のダニエル・ピンク氏の著書『THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める』(池村千秋訳、かんき出版)の冒頭部分が紹介されています。

 アンチ後悔主義者が勧める行動を実践しても、よい人生を生きることはできない。その主張は、端的に言って――過激な言葉を使って恐縮だが、このように表現するほかないと思っている――救いようのないデタラメだ。後悔することは、危険でもなければ、異常でもない。幸福への道からはずれるわけでもない。それはきわめて健全で、誰もが経験し、人間にとって欠かせない感情だ

 私たちは後悔(失敗)を胸により新たな自分に変身することができる。もちろん後悔(失敗)はできるだけ少ない方が良いのですが、それを恐れていては何もできなし、成長もない。後悔(失敗)している自分を肯定的に受け止め、それを未来に繋げる教育が大切なのではないでしょうか。

 

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