見出し画像

今週の推し本 『バンド論 : 山口一郎、蔡忠浩、岸田繁、曽我部恵一、甲本ヒロト(構成・文 奥野武範)』-20230630

お疲れ様です。IRAKAです。

6作目の進捗、停滞しています。。
今回は単に新曲を作るだけでなく、音のクオリティアップを目論んで色々と考えているのですが、このまま進めてもあまり向上は見込めないな、という結論に至り足踏みしてます。
端的に言うと、大枚叩いてMNGすべきか…です。悩ましい!


えーさて、気持ちを切り替えて本題。
前回の推し曲に続いて、今回は推し本です。早速企画軸ブレブレな感がありますが、音楽関係の本ということでどうか大目に見てください!

これ、どんな本かと言うと「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載された5人のバンドマンのインタビュー記事を、一冊にまとめたものです。
2021年初頭に行われたインタビューと少し古いですが、語られている内容は不変的なテーマなので、音楽好きなら響くと思われます。

バンド論と謳ってますが各人の音楽観の話が中心で、音楽を生業にしている人達なので当然それは人生観でもあり、という感じで各バンドのファンでなくとも、ロック好きでなくとも楽しめます!
(もちろんバンドと曲をある程度知っていた方が何倍も楽しめますが)

そしてオススメする理由がもう一つ…まだwebで無料で読めます!!

既に刊行から4ヶ月経っているのでいまさら閉鎖は無いと思いますが、ネット上のコンテンツはいつ消えるか分からないのでお早めに!
(予告と書いてありますが公開中です)

ちなみに書籍もwebもほぼ内容変同じです。書籍にはプロローグ(燃え殻氏)とエピローグ(今日マチ子氏)的な追加コンテンツあり。

webの方がよりオシャレなデザインで写真も豊富だけど、若干読みづらい配色が人によっては気になるかも。(私は気になった)
書籍は縦書きで読みやすく、装丁も洗練された感じで好印象。だけどwebと比べて値段ほどのアドバンテージは無いかも。しれない。

個人的には横書き縦スクロールって、どうしても読み飛ばし感がつきまとうので、本の方が内容がちゃんと頭に入ってくるな、と感じました。


さて、内容についてあまり触れてしまうとネタバレになるので、とにかく読んでいただきたいのですが、私が印象的に感じた箇所の引用と雑感を以下にまとめましたので、ご参考にどうぞ!


山口一郎さん(サカナクション)の場合

読後の印象:文学の人

メンバーの中で、誰かひとりでも‥‥自分たちのバンドや音楽というものと心中するくらい、バンドに埋没していかないとダメだと。

青幻舎「バンド論」より

>ストイックな方だと思っていたけどそこまでの覚悟だとは。ご病気されて今は考えもいくらか変わったかもですが、個人的には肩の力を抜いたソロ作とか聴いてみたい。

バンドという「植物園」のなかに、それぞれのメンバーが、それぞれの花を咲かせている感じ。
(中略)
同じ土壌に根を張ってるんだけど、咲かせる花は、バラバラ。

青幻舎「バンド論」より

>上手い例えだなあ。土が合わなければ植え替えもあるし、土が合っても枝葉がケンカするかもしれないし、共生できてもハタから見たら美しくないかもだし、売れてるバンドって奇跡。


蔡忠浩さん(bonobos)の場合

読後の印象:芸術家

ロックバンドって「自由」なようでいて、シンプルな編成であるぶん、音楽的には、不自由な部分もけっこうあるんですよね。
(中略)
ロックを記号的に解釈してしまった場合、音楽が機械的になって、どんどんつまらないものになる気がする。

青幻舎「バンド論」より

>アンサンブルが固定されると表現も制限されがちだけど、表現者のマインド次第、ということでしょうね。

単純に「このギターが抜ける」だけで、レコーディングでも、ライブでも、表現できることが、もう、ぜんぜん変わってきますから。
(中略)
以前と同じには、絶対ならない。

青幻舎「バンド論」より

>些細な変化でもアウトプットには大きな影響が出ますよね。受け手にどれだけ伝わっちゃうかは別として。


岸田繁さん(くるり)の場合

読後の印象:職人

ようするに和声の進行やったり、リズムの持っていきかたなどによって、なんていうんかな、ある種の「自由の感覚」を、ずっと歌ってきたのかもしれないです。

青幻舎「バンド論」より

>これはセンスというか才能というか、他人には真似できない個性。流石。

高いお金を出してね、高級食材をどっさり買いこんできてね、さあ召し上がれって、そりゃあ、美味しいかもしれないけど。
冷蔵庫の中にあるもんだけだって、やりようによっては、誰かにとって、何よりのご馳走をつくれると思います。

青幻舎「バンド論」より

>はい、機材とか言い訳にせず私も頑張ります!


曽我部恵一さん(サニーデイサービス)の場合

読後の印象:バンドマン

リズムがあって、コード感があって、歌があれば、それでやれる。
(中略)
「そのシンセ、要る? ホントに?」っていうか(笑)。

青幻舎「バンド論」より

>私もついついトラックを増やしがちだけど、自信の無さを誤魔化してるのかも、と耳が痛い。。頑張ろう。

音楽の価値って、究極的には、どれだけ自分が真剣に向き合ったかで、それだけで決まると思う。
真剣につくった曲なら、誰かに届く。それは、必ず。続けていれば、絶対に。

青幻舎「バンド論」より

>…頑張ろう。


甲本ヒロトさん(クロマニヨンズ)の場合

読後の印象:天才

ロックンロールを聴いて感動して、もう、わけがわからなくて。
(中略)
涙は止まらないし、ギャーギャー嗚咽を漏らしながら、畳をかきむしっている。おかしくなっちゃったって思った。

青幻舎「バンド論」より

>強烈。天才はアウトプットだけでなくインプットも強烈。

ぼくは一生ずっと、古い音楽を聴き続けるんだなあって、思っていたんだけど。
1977年にパンクが出てきたんだ。
(中略)
「ああ、これだったら簡単にできる」「ぼくにも、いますぐできる」って。

青幻舎「バンド論」より

>やっぱり天才は突き抜けてる。(この後のエピソードが秀逸なので、是非本編を読んでほしいです)

曲はつくるっていうものじゃない。すでに「ある」んで、それが、不意に、出てくるだけで。

青幻舎「バンド論」より

>うん、天才。でも、これはちょっと共感。(私の場合はそんな安産ではないけど)


いかがでしたでしょうか。
あまり引用すると著作権とかマズそうですが、原文をいじくると魅力が伝わらないので、めちゃくちゃ減らして最小限にしました。(最初は倍以上あった)

とりあえずweb版は無料なので、暇つぶしがてらに読んでみてどうぞ!



(おまけ)
毎度すみません、宣伝のお時間です。
ついでに私の曲を、ひと再生いかがでしょうか。(お願いします!)
よろしければチャンネル登録、フォローもお願い申し上げますm( .. )m



Best regards
IRAKA

いただいたサポートはプラグインや機材の購入へ充てさせていただきます。