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【書いて暮らしを紡ぐひと #01】遠い未来を描くよりも、今の心地よさを選択すること 真理子さん/保育士

書くことを通し、ご自身を整えながら暮らしを紡いでいる方々をご紹介するシリーズ「書いて暮らしを紡ぐひと」。

第一回目にご登場いただくのは、保育士としてお仕事をする傍ら「重ね煮」という調理法を身近な方々に伝えたり、音楽活動をされたりと多岐の分野に渡ってご活躍されている真理子さんにご登場いただきます。 

充実した毎日を支えているのは、手帳やジャーナリングといった「書く」習慣。その取り入れ方やご自身の変化、さらには先日職場で開催されたというジャーナリング講座についても、詳しくお話をお伺いしました。


【子育て・仕事をしながら自分の「好き」を伝える】

―お仕事、家事、子育て、食、音楽…さまざまな分野でアクティブにご活躍されている真理子さんですが、現在のお仕事内容を詳しくお教えていただけますでしょうか。

真理子さん:保育士の仕事をしています。現在は決まったクラスの担任を受け持つという形ではなく、人手の足りないクラスをフォローしたり、一時保育を受け持ったりと、さまざまな子どもたちや保護者の方々と関わらせて頂く働き方をしています。プライベートでは8才と3才の姉妹の母です。


―食の分野ではどのような活動をされていらっしゃるのでしょうか?

真理子さん:「重ね煮」という調理法を生活に取り入れた所、その美味しさや手軽さ、身体への優しさに魅了され、オンラインスクールに入会し詳しく学び始めました。
インスタグラムで料理の写真をアップしたり、職場の方々や友人にその良さを話しているうちに、周囲に重ね煮に興味を持ってくださる方が増えていったんです。
今は身近な方々を家に招いて一緒に料理を作り、食事を楽しんだりと楽しく重ね煮の調理法・知恵をお伝えさせていただいています。

―音楽活動についても教えていただけますでしょうか。

真理子さん:5歳からピアノを始め、10歳の頃から地元の合唱団に入りました。合唱団は20年以上たつ今も続けて参加しています。
合唱団での演奏会、友人たちとの小さなコンサートなどといった音楽活動を続け、この12月には初めて、ソロの弾き語りコンサートを行いました。

12月に行われたソロコンサート

―子育て、お仕事をしながらも、自分の“好き″を大切にされた活動されていらっしゃるんですね。とても素敵です。


【書くことが毎日をつくる】

―どんな時も楽しそうに、軽やかに過ごされている姿が印象的の真理子さんは手帳タイム・ジャーナリングといった「書く習慣」を大切にされているとお聞きしました。書くことを始めたきっかけを教えてください。

真理子さん:丁度1年前にCITTA手帳を使い始めたこと、そして chihiroさん(筆者)のアンガーコントロール講座・ジャーナリング講座を受講したことがきっかけです。
講座期間中に様々なテーマで自分の気持ちを書き出すということを続けた結果、自然と書くことが習慣になりました。

―現在は暮らしの中でどのように「書くこと」を取り入れていますか?

真理子さん:手帳は現在もCITTA手帳を使用しています。CITTA手帳は24時間バーチカル式なのですが(1日を24時間に区切り、時間ごとに予定を書き込んでいくタイプ)これがとても私に合っていて。続けていく中で夜型だった生活が朝型に変化したりと、生活が整っていった実感があります。

CITTA手帳のバーチカルページ

その他に、アンガーコントロール講座の際に実践していた「1日の中で感じたモヤモヤした出来事・良かったできごと」「明日をどんな風に過ごしたいか」を、現在も継続してノートに書くようにもしていたり、家族の好きな所を1日1個書く事も行っています。

筆者主催、アンガーコントロール講座のインスタグラム専用アカウント。その日感じたイライラやハッピーな出来事、気持ちをコメント欄でアウトプットするワークを取り入れていた。


他にも訪れたカフェのショップカードを貼ったり、感想を書いたり、行きたいお店を書いておく「カフェノート」、掃除する場所や内容を書き、実行した日付を記入する「お掃除ノート」なども作り、活用しています。
とにかく生活にまつわる様々なことを書いて、可視化する。そうすることで暮らしがより良く、豊かなものになっていくと感じています。

―すごいです、ジャーナリング講師の私よりも、書くことを毎日にしっかりと取り入れられている気がします(笑)

【書くことでのご自身の変化】

―約1年前に「書く習慣」を始められたとのことですが、この1年でどのような変化がありましたか?

真理子さん:この1年は暮らしも心も整い、とにかく変化ばかりでした。手帳に「ウィッシュリスト」を書いたおかげでやりたいことがたくさんできたし、会いたいと思っていた方に積極的に会いに行くこともできました。
特に私自身の心をより良い方向に向けてくださる方々と新たに出会えたり、仲良くさせていただけた年だったように思います。

ーウィッシュリストを作ると本当にやりたいことが叶いやすくなりますよね。私も同じ実感を持っています。その他に、ご家族との関係に変化はありましたか?

真理子さん:パートナーシップはもちろん、家族全体の雰囲気にも変化がありました。
特に印象的だった出来事は、夫と二人で話している時に近くで見ていた娘から「パパとママって話している時すごく笑うよね!」と声をかけられたこと。子どもの目にも、夫婦の会話が楽しそうに見えているのだなあと嬉しく感じました。
夫との時間、子どもとの時間、家族との時間…どの瞬間も以前に比べて心から楽しくて、幸せを感じます。

―とても素敵な変化ですね。先ほどお聞きした「ご家族の良い所を一つずつ書く」という習慣も、ご家族の温かい雰囲気に繋がっているのかもしれないなあと感じました。

【職場でセルフケア講座を開催する】

―先日職場でジャーナリングを中心としたセルフケア講座を開催されたとお聞きしましたが、この講座はどのようなきっかけで開催に至ったのでしょうか。

真理子さん:重ね煮やアンガーコントロール、ジャーナリングなど様々なセルフケアを学び、試していくうちに、自分と向き合いケアをする大切さを実感しました。
そして、周りの保育士さんやママたちにもぜひ知っていただきたい知識だと思うようになったんです。

保育士という仕事はとてもやりがいがあるものですが、自分の頑張りに気が付く暇もないほど、子どもたちのお世話に一生懸命勤しんでいる方が多いように感じます。
それを察することができるようになったのも、自分がセルフケアを学ぶことで一歩引いた目線から物事を見ることができる様になったからかもしれません。

また、職場の保育士さんは家で小さなお子さんを育てられている方も多いです。
ご自身と向き合う時間を取ることで、日々の暮らしも、職場の雰囲気もより良いものに変わるのではないか。皆さんの何かのきっかけになるのではないか、という想いを持つようになりました。

そこで、初めは外部講師の方に来ていただく趣旨で園長先生にセルフケア講座の開催をご提案しました。すると「真理子先生がやってみたら」というお声をいただき、自ら講座を行う事となりました。

―講座内容はどのようなものだったのでしょうか。

真理子さん:まずは自分がセルフケアを学んだ経緯や、今現在行っていること、セルフケアの考え方などをお伝えし、職場の方々からは「こんなにたくさんの事を行っているの?!」「これって何?!」などの驚きの声もいただきました。(笑)

その後、ジャーナリングについての知識や方法などを説明、実際にテーマに沿って頭に浮かんだことを書き出し、気づきをシェアする時間を取りました。
シェアタイムでは様々な先生の書いた内容やご感想をお伺いさせて頂き、とても有意義な時間でした。
書くこと、そして周りに話すことでやる気や幸福感が向上する…そんなジャーナリングの効果を、講座の中でさっそく実感していただけたのではないかと思っています。

講座で使用した資料

―今後も職場でセルフケアをお伝えする機会はあるのでしょうか?

真理子さん:はい。今後は園の保護者の皆さんを対象に、セルフケア講座を行う予定です。
また、職場でも継続してジャーナリングを実践する時間を設けようと園長先生とお話をしています。

―ジャーナリングを取り入れられている保育現場は珍しいような気がします。実践を続けた先の職場の変化も気になる所です。

【ゴールよりも心地よさを大切に】

―たくさんのお話をお聞かせくださりありがとうございました。最後になりましたが、真理子さんが今度目指す姿や、大切にしたい心がけ、在りたい姿のイメージなどをお聞かせください。

「継続」かなあと思います。手帳タイムやジャーナリングを続ける中で、私は大きな目標を決めるよりも、今自分はどうしたいのかという感覚に素直に従い、行動する方が向いていると気が付きました。
「今これが大切だ」「これをやってみたい」という気持ちをキャッチし、コツコツと積み重ねた結果、今にたどり着いたという実感があります。

これからも書くことやさまざまなセルフケア、そして自分の心地よさを選択することを継続し、ハッピーな暮らしを送っていけたらと思っています。

真理子さんが日々活用されているたくさんのノート

【まとめ】

真理子さんの「書く」習慣

1、手帳を使い、時間軸に沿って
  1日の予定を立てる

2、モヤモヤしたこと、幸せな出来事など
  1日の心の動きを素直に記録する

3、家族の良い所、掃除の進捗など
  様々なテーマで書くことを試してみる

真理子さんのお話から「好き」や「心地よさ」を選ぶ大切さを改めて感じました。
何かに迷ったとき、自分に優しい選択しながらコツコツと日々を紡いでいく。その先に見える暖かい景色を、真理子さんが体現してくださっている様な気がします。

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