海外在住者note共同マガジンVACILANDOのリレー企画。海外在住のメンバーが、他の国在住のメンバーに抱いている質問をリレー形式でつないでる企画です。

スウェーデン在住のり巻さんの、「スウェーデンの生き方、暮らし方について良いと思うところは？」という記事から、次のバトンを受け取りました。
質問は「アイルランドの面白い映画は？」

そう言えば、あまりアイルランドのおすすめ映画って考えたことありませんでした!

ONCE　ダブリンの街角で

アイルランドの映画でダントツ一番好きなのは、ダブリンを舞台にしたラブストーリー、「ONCE ダブリンの街角で」

アイルランドのストリートミュージシャンとチェコ出身の若い女性が出会い、音楽を通じて心を通わせる感動的な物語です。二人の才能あるミュージシャンがダブリンの街角で出会い、互いの音楽に触発されながら、友情と愛が芽生えていきます。劇中の素朴で美しい音楽も印象的で、リアルな演技と共に織り成されたロマンティックなドラマとなっています。

さらに当時の少し貧しいダブリンの街角の雰囲気を繊細に描写し、映画に深い雰囲気を添えています。シンプルながらも美しい街の風景が映し出され、主人公たちがストリートで音楽を奏でる様子や、日常の中で出会う人々とのふれあいが情緒豊かに描かれています。ダブリンの独自の雰囲気や温かみが、物語全体に深い感動とリアリティをもたらしています。

しかし何が一番いいかと言うと、音楽。実際のアイルランドバンドシンガーであるグレン・ハンサードが主演で、彼が奏でるテーマソングがとても美しいのです。ミュージカルもあり観に行きましたが、生演奏だとさらに良かったです。
この記事を書いているときにも頭に流れたONCEの名曲。もう一度ミュージカルに行きたいです。

リープイヤー

アイルランドの伝統的な「うるう年のプロポーズ」に焦点を当てたロマンティックコメディ。主人公アナは、アイルランドの伝統「うるう年の2/29には女性から男性にプロポーズすることができる」にちなみ、恋人はよプロポーズ作戦を計画し、アメリカからアイルランドへと冒険の旅に出ます。この伝統にまつわるユニークなエピソードが、アイルランドの美しい風景と共に、彼女のプロポーズの旅を描いています。

面白い伝統を元にしていますが、私は今のところ本当にこの日に逆プロポーズをしたアイルランド人には会ったことはありません。
そう言えば、2024年は閏年。最近ついつい後回しにしてしまいがちな私の旦那さんに、逆プロポーズでもしてご機嫌伺いしてみましょうか。

イニシェリン島の精霊

最近の映画で話題となっていたのは、イニシェリン島の精霊です。
これはアイルランド本島より離れた小さな諸島、アラン諸島を舞台に撮影された、島社会の生きづらさ、不気味さ、閉塞感を描いた作品。国内外で評価されており、ゴールデングローブ賞など獲得してました。

しかしですね、私には理解不能なんです。
ネタバレなので以下注意。

主人公は、長年の親友から突然絶縁状を叩きつけられるのがストーリーの始まり。納得できない主人公が「なぜなんだー」と問い詰めると、親友は「絶交なんだから話しかけるなよ！」と言って自分の指を切り主人公に投げつけるのです。
自分の指を切断？？
そして主人公は仕返しに元親友の家を放火。え、どういう話？

意味不明なこの映画ですが、なぜか高評価。
島民全員が顔見知りのような小さな島国での暮らしの生きづらさをうまく表現しており、1920年代の実際のアイルランド離島の様子はこのようであったと、アイルランド人の友人は申しておりました…そんなわけ…

それはさておき、最近海外映画では、日本の役者と言えば真田広之をよく見ますが、アイルランドと言えばやはりコリン・ファレルですね。アイルランドの誇るべき俳優です。

ブルックリン

友人に教えてもらった映画。アイルランド出身の若い女性エイリスの感動的な旅を描いた作品です。1950年代、アイルランドからアメリカのブルックリンへ移住したエイリスが、新しい環境での生活に戸惑いながらも、愛と友情、そしてアイデンティティを見つけていく姿が描かれています。

美しいアイルランドの風景からアメリカの都市生活への適応まで、異なる文化や価値観が絡み合いながら、エイリスの成長と愛の物語が展開されます。感情豊かで見応えのある作品で、異なる場所と出会いがもたらす人生の転機を描いています。
海外移住した自分の環境も考えさせられる映画です。

ウェイクアップ、ネド

アイルランドの面白い映画って何？と質問してくれたスウェーデン在住ののり巻さんは、この映画でアイルランド映画に興味を持ってくれたらしいです。私は未視聴なのですが、アイルランドではとても人気の高い映画みたいです！

内容は、アイルランドの風景とコメディを融合させた作品で、小さなアイリッシュ・タウンで予測不可能な出来事が巻き起こります。友人ネッドが宝くじで大当たりし、その幸運によって彼が亡くなったことをきっかけに、村の住民が不正を働き、ネッドが生前望んでいたことを実現しようとするコメディらしい。美しいアイルランドの風景とユニークなキャラクターたちが、笑いと感動を届ける作品であるとのこと。
古い映画ですが、いまだに人気がある作品のようですね。私も観てみたいです！

番外編

アイルランドの映画というわけではないのですが、撮影場所としてアイルランドが使われた作品。アイルランドの美しい自然を感じることができます。

ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)

空前の大ヒットドラマ、ゲーム・オブ・スローンズ。大陸の王座を賭けて戦う陰謀と策略が渦巻く権力争いを描いた物語。冗談ではなく、私の周りの90%の人々が鑑賞していたモンスタードラマ。あの盛り上がりが懐かしいです。
架空の大陸を舞台にしているファンタジーですが、北アイルランドもその舞台となっています。

私もGOTファンだったので、ミーハーにも訪れております…いゃ〜楽しかったし、美しかった。かなり昔のドラマですが、今でも撮影現場ツアーは人気のようです。

スターウォーズ　最後のジェダイ

スターウォーズとアイルランド？？という感じですが、スターウォーズ　最後のジェダイの一部シーンはアイルランドの離島にて撮影されています。
そのシーンとは、ルークとレイが修行する場面。スケリッグ・マイケルと呼ばれる、本土からボートにて訪れるしかない孤島です。

最後のジェダイの修行場所としてぴったりの、厭世観漂う孤島になっております。

以上アイルランド映画(と撮影場所)紹介でした〜。皆さんもご興味あれば年末年始に是非ご覧くださいね。

さてリレー企画の次のバトンは、オタワ在住のeikoさんへ！
「極寒のカナダの、寒さ対策を教えて！」
カナダは冬は-30度での日も珍しくないそう。現地の方はどのような対策をされているのでしょうか？