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子育て中の保護者等の学びの場『家庭教育学級』
全国各地で実施方法は微妙に異なると思いますが、学校PTAの保護者などを対象に、学び合いの場、講座、研修などが企画・実施されています。

北九州市はオリジナルの方式として、各校区にある市民センターが家庭教育学級を主催するようになっています。

市民センターでは生涯学習講座やサロン活動など、日常的に講座を企画・実施しているノウハウがあり、
家庭教育学級においては、学校、保護者、地域と橋渡しをしながら、内容を検討していくものです。

学びの対象である保護者たちに参加していただき、有意義な講座を実施していきたい!


昨日、北九州市門司区の全小中学校区を対象とした『家庭教育学級リーダー等研修会』を実施いたしました。昨年度に続き区役所からご依頼いただき、担当いたしました。

全校区の、市民センターの館長と担当者、学校の先生、保護者の方々が参加するので、大層な人数ですよね(笑)
このご時世で一箇所で集合研修することは難しく、オンラインでの研修となりました。

研修会のなかでは、各校区の皆さんと詳細な意見交換はできなかったのですが、色んな方と話すと、
今年度の家庭教育学級、、、、とっても難しいです。

『令和4年度問題』と言っても良いでしょう。

そもそもの課題として、
●保護者たちが仕事などで時間をとれない
●学校や保護者の理解・協力が得られない
●保護者たちのニーズやタイムリーな講座を企画できない
●多くの保護者が参加してくれない
など、
もともと、課題山積でした。

これに拍車をかけたのが令和4年度問題です。
大きく2つ。

①止まった2年間
この2年間は、感染症の波で、保護者たちも学校に入ることすらできないなか、各種活動が停止。こうしたエッセンシャルではない活動も停止・自粛せざるを得ませんでした。
保護者は子どもの成長とともに、どんどん入れ替わっていくわけで、前年度や前々年度の活動を真似て継続していくことが基本になります。3年前の状態に戻すというのは、性質上難しいものがあります。

②PTAの任意加入問題
北九州市では、令和4年度・5年度で、全市立学校はPTAの加入の同意をとることとされています。
ほとんどの学校は、今年度、大改正を行い、対応している状態です。
保護者に対して、「PTAに入りますか?入りませんか?」という問いが投げかけられ、選択できます。
現在、学校により加入率は様々なようですが、これに並行して、PTA活動の負担軽減が進められています。
これまで、最悪、クジ引きなどで決めていた委員会決めなどは挙手制になり、各部会が無くなっているPTAも多いようです。
家庭教育学級においても、それを担当する「家庭教育委員」を指定しないという状態になります。(名称は様々です)


ということで、家庭教育学級を主催する市民センターとしては、頭の痛い問題です。
ここ2年の前例は乏しい。やり方も工夫しなければならない。
PTAの保護者たちにアプローチしようにも、どなたを頼りにして良いかさえ分からない・・・という状況です。


酷だということは承知の上、
昨日の研修では、これらの課題・現状を明確に示したうえで、
「どうするんですか?」というような、正面から迫るような内容を展開せざるを得ませんでした。

校区によって異なりますが、
先生や保護者が市民センターで一緒に研修を受けて、この難しい課題を共有して頭をかかえていただいたと思います。
共に悩むところがスタート地点です。


例えばこんなことも指摘しました。
市民センターが主催と言っても、
誰のための学びの場なのか?
「家庭」教育学級ですから、家庭をもつ保護者たちの学びの場です。
「誰かが教える」というより、「保護者が学ぶ」ことが重要です。

そんな学びの対象となる保護者が参加したくなるには、どのようにしたら良いでしょう?
もちろん、テーマ設定や内容が面白そうっていうのは重要だと思います。

ぼくが重視すべきだと話したのは、
企画段階から保護者たちといかに一緒に考えていけるかだと思います。

チラシが出来上がり、「参加してください」って言われて、そのチラシが初耳・初見だったら、まぁ参加しませんね。

一方で、講座の種を探すところから一緒に考えて進めていけば、必ず主体性をもつことができます。
その保護者が仲の良い保護者を誘っていき、輪が拡がっていけば良いなと思います。
そんな感じで、少しずつで良いです。
共感していただける人を少しずつ増やして、本質的に意義のある講座を展開していっていただきたいと思います。
これからの「選ばれるPTA」はこうした活動を積み上げていかねばなりません。


親も学校も地域も、みんな、
子ども達の健やかな成長を祈っています。

子ども達の教育には、上の3つの柱があると言われています。

何でもかんでも学校教育に頼ろうとするような流れも感じます。
家庭や地域のテリトリーで実践しなければいけないことも多いです。

親も完璧ではありません。
時代とともに変わっていくものもあるでしょう。
親自身も学び、成長していける機会が重要です。

『同じまちに住み、同じ世代の子どもをもつ保護者どうし』が繋がっていくことは、とても素晴らしいことです。
活動や場がなければ繋がるきっかけはありません。
子ども達もそんな保護者たちを見ています。
保護者たちや地域の皆さんが繋がりあって、楽しみあっているまちで、子ども達が育っていくこと。子ども達の居場所への愛着にもなっていくと思います。
こんな、「このまちで育っていくこと」が地域教育だと思っています。


まだまだ書き足りないことが多いですが、
家庭教育学級のピンチの状況を示したかったことと、
この難局をどうにか乗り切っていきたいという想いを書いてみました。

ぼく自身、外からの支援プレイヤーとしてお力添えしたいし、
ぼくのPTA活動でも同様の課題ですので、内側でも少しでも貢献できたらと思っています。


今日もご覧いただきありがとうございます。
言葉足らずな記事になってしまいましたので、関連しそうな記事をいくつか貼っておきますね。


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