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これはいつも大切にしていることなのですが、
昨日の記事の話題もあり、改めて書いてみようと思いました。

この意見発表会で、見事にウチの職員は優勝してくれましたが、他の発表者もとても素晴らしかったです。
でも聞いていて、具体性に欠けていて、何だか勿体ないなぁと思うものがいくつかありました。

目指している姿、描いている理想、とっても素晴らしいんです。おぉ!!良いやん!!ぜひやろう!!と思えるんですが、「・・・、で!?」という感じで、最初の一歩が出ないんです。

こういうプレゼンテーションには、こんな流れが必要です。

『概念・理念』⇒『具体事例』⇒『公式』

抽象的でも、漠然とでも、こんな概念や理念を考えているっていう、大きい話をします。

次に、具体的にはこういうこととか、ひとつの事例から見て、より想像しやすくすること。

木を見て森を見る。小さなところから大きなところへ。

逆に、
森を見て、木を見ず。大きなことばかり言って、点で見ていないから何だか伝わってこない。

そして、最後に、『公式』へといけると理想です。
森や木の事例を聴かされても、それはその森だからでしょ、ウチの森には関係ないわってなってしまいます。
だから共通項や、どこにでも反映しやすいような視点や公式を見出していけると良いなと思います。


これは実は、
ぼくがこうして書いている毎朝noteでも、とっても重要なテーマなんです。

どうしても、『概念・理念』というような、漠然とした抽象的なつぶやきで終わってしまうんですよね。
現場をご一緒したり、同じような話題に触れている人には、そのような話題展開でも十分に伝わると思うのですが、大多数の人には、何だか分からない。
だから、『具体』を書かないといけない。
具体が多すぎると、ただの事例になってしまい、他への転用ができませんよね。

だから、ご覧いただく皆さんが、自分なりにアレンジしたりできるように、何らかの『公式』へと辿り着けたらなと思っています。

毎日の記事作成は、これの戦いです。


行政のとっても重要な業務のひとつが『議会対応』です。
ぼくは随分と担当からは遠ざかっていますが、市政運営上の最高位の議論のやりとりに、とても勉強になります。

前市長は、この3段階の答弁ステップをとても大切にされていたように思います。

質問に対して、「その事業については、こういうような目的で実施をしています」
続いて、「具体的には、このような作業を現在進めていて、このような関係者と詰めているところです」
そして、「つきましては、関係団体と協議しながら、引き続き進めてまいります」

理念⇒具体事例⇒公式(方向性)という感じですね。
流れるような答弁に、いつも深く勉強になっておりました。

これは答弁だけでなく、日頃からの受け答えでも、この3段階で応えられていたように思います。
頭の思考回路がこのようになってらっしゃるんだろうと思います。


この3段階は、とっても重要で、
最初の『理念・概念』ばかりだったら、胡散臭く感じていきます。
そんなんだったら、誰でも言えるよねっていう感じになってしまいます。

一方で、『具体的な事例』ばかりだったら、その点でしか広がりがありません。
そんな個別事例ばかりちまちまやっていては、みんなに広がらないんですね。例えば、会社の社長さんが、ひとつの商品について取り上げて言っていたなら、その担当者だけにしか、響かないんですね。

とは言え、全部の事例を拾っていくわけにいきませんから、どの事例も挙げられずに、理念・概念のみになってしまうというのは、ありがちなんです。

だから、公式へとたどり着くことが重要なんだろうと思います。


ぼくが実施している講座や研修会は、常にこの3ステップとの戦いです。
準備する方は大変です(笑)

『概念・理念』⇒『具体事例』⇒『公式』

でも、この3段階が無いと、受講者の皆さんが持って帰るものがないと思っています。

「概念・理念」だけで終わる学問の講義のようなものや
「具体的事例」だけで終わるただの活動紹介のようなもの。

そんな講座や研修はとっても多いです。
ちゃんと、3ステップを踏みたいですね。


今年度、地域づくりに関連する『キーパーソン』の方々を対象とした、ちょっとだけレベルを上げたコツやノウハウを共有する講座を5回シリーズで開催しました。
最終回の5回目の記事がこちら!(それまでの1~4回もリンクを貼っています)

地域づくりへのコツやノウハウっていう漠然としたものを、想いや期待だけでなく、より具体的に考えていける事例に落とし込んで、では、それをどの地域でも、誰でも持ち帰れるように公式にしていきました。

このように言葉にする作業、カタチにする作業。
事例を洗い出す作業。
そして、公式へと落とし込んでいく作業。
これはとっても大変だったんですが、ぼくにとって、とても意義がありました。

来年度のこの講座の企画書(案)が送られてきました。
来年度は、3日間の講座にぎゅっとまとめようと考えております。

まさに、このステップの3日間です。
1日目『概念・理念』
2日目『具体事例』
3日目『公式』


プレゼンテーションや、このような記事作成、研修会を開催する際などには、この3ステップを意識できると良いですね。


今日もご覧いただきありがとうございます。
冒頭のイラストは、にゃこぱん|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。



<1年前の”今日”の記事★>


<2年前の”今日”の記事★>

2年前に危惧して書いたこの記事のとおり、
北九州市内では各地のPTAが崩壊しました。
今すぐに問題は無いとしても、『地域づくり』の観点から言えば、時限爆弾です。10年後、20年後、30年後に問題が噴出してくると思います。
ぼくたちのNPOは、PTAも含めた地域づくりの支援をしていますので、協働する仕掛けづくりなど、いつでもご相談ください。


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