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大洲吟行記録 3

車窓は花降りてまた花花の路地

初花といふには満開のさくら

餅ちぎる速さ春祭りはあした

着ぐるみにたんと春陽を浴びさせて

春闌けて古民家カフェにバターの香

禅寺へ続く道にもやまざくら

鬼の名の椿おほきくあかく落つ

花時の大杉なりし株の虚(うろ)

経蔵を回せば春の香り初む

深閑たる古刹に清き花万朶


如法寺山門脇には落雷で焼けた樹齢三百年の杉の切株が残る


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