四畳半神話大系。
主人公は冴えない大学生(全くイケてない大学生活を
おくっているところが読者のハートを掴んで離さない)
あのときの選択が間違ってたんじゃないだろうか、
ああ戻ってやり直したい！
4つの並行世界で繰り広げられる
阿呆で愛おしい日常はどれもわたしにとっては
羨ましいストーリーでした。

あの日、あの瞬間、別の選択を
していればこんなことには
ならなかったのに。なんて
思うことはよくあるけれど
結局のところ、終着点はさほど
変わらないのだなぁ、と思うと
わたしは少しほっとしたのでした。
今度から何かで迷ったとき
少し気楽に選択できそうです。
だって何を選んだって、後悔する必要なんて
ないのだもの。結局はどの道を進んでも
出会うべき人には出会って、
オモチロイ出来事は起こるのです。


それにしても、読めば読むほど
小津くんの虜になりました。
ああいう友情の形はかなり好きです。
見えないほどしっかり隠された愛が
後半につれて少しずつ見えてきたのが
おかしくて愛おしい。
そしてもちろん、黒髪の乙女
明石さんの魅力！！なりたい！
きっと読者の女子諸君はみーんな
憧れているはず。
なんたってわたしはすぐに髪を黒くして
京都に行っちゃいましたから。
京都という町には、歩いているだけで
ヒロインになった気分にさせる力があるようです。


さてさて、みんな四畳半神話大系を
読みたくなったでしょう。
読み始めてすぐ、あまりのおもしろさに
もっと早く読んでいれば！なんて
思っちゃうかもしれません。
でも大丈夫。もっと早く読んでいても、
今になって読んでも、
結果は同じ。

オモチロイのです。