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6冊目 『ねえ、ぴよちゃん』

我が家でとっている「北海道新聞」。
朝刊に毎日掲載されている4コマ漫画、それが『ねえ、ぴよちゃん』です。

私は、漫画家青沼貴子さんの描くこの『ねえ、ぴよちゃん』がとても好きなのですが、7歳の長女も同じくぴよちゃんファンです。そして、60代の私の母親もやはりぴよちゃんを好んで毎日読んでいると聞きます。

7歳と、41歳と、60代と。
こんなにも幅広い年代に好んで読まれる漫画など、そう世の中にはないのではないでしょうか。私の知る限り、他に思い当たりません。

『ねえ、ぴよちゃん』の魅力はなにか。もし今この文章を読んでいる方の中で、この漫画を読んだことのある方であれば、きっと共感してくれることでしょう。

それは、キャラクター。
この漫画の登場人物と登場猫物(?)は、誰もが愛くるしい魅力をもっています。スカッとしていて、まっすぐで、人情味があって、人間らしいミスもして、そしてみんな優しいです。

そんな素敵なキャラクターたちが、絡みあってさらによい味を出す。キャラクターの良さに加え、たった4つのコマで魅力的なストーリーを成立させる作者の力量・センスも感じます。

朝のばたばたした時間帯に「ぴよちゃん」を読んでにやりとする。
さあ今日も一日頑張ろうかと少しエネルギーが湧いてくる。
夜の疲れた時間帯に「ぴよちゃん」を読んでにやりとする。
今日も頑張ったなとほっと肩の力が抜けてくる。

いつの時間に読んでも心の中にすっと入ってくる漫画。これからもずっと、そんな「ぴよちゃん」のドタバタを楽しめるといいなあと願っています。

ちなみに、私の一番のお気に入りキャラは、ひみこちゃん。
この子、お金持ちのお嬢さんで、お高くとまっている感じ。まわりの友達にも感じ悪いことを平気で言います。「スネ夫」や「花輪君」のように、普通の漫画であったら「悪役」や「変わり者」として描かれるのでしょうが、『ねえ、ぴよちゃん』では違います。

まわりの友達は、ひみこちゃんが照れ屋さんであることを知っています。だから、言葉とは裏腹な彼女の本心をしっかり見抜いていて、みんなニコニコとして彼女に対応します。ひみこちゃんのお母さんも、とても素朴で常識のある「お母さん」として登場します。ひみこちゃんへの接し方も、本当に普通です。そんなお母さんだから、ひみこちゃんは素の自分を出すことができます。

そして、ひみこちゃんは、ぴよちゃんのことが大好きです。ぴよちゃんへの愛情を必死に隠そうとして、隠し切れずに表情や態度や行動ににじみ出てしまう感じがたまりません。また、ぴよちゃんがそのことに全く気付かずかみ合わないところも、本当にたまらなく愛おしいのです。

我が家の冷蔵庫には7歳の長女が切り抜いて作る『ねえぴよちゃん集』が貼られています。

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