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木内みどりさん「またね。」

木内みどりさんの「またね。」という本を読みました。
「マガジン9」というWebサイトに連載されていたものだそうです。
木内さんが、2011年3月11日の東日本大震災以来、「脱原発」に捧げてきた人生が綴られています。

素晴らしい方だなと思いました。
今までは女優さんとして知っているだけだったので、こんなに精力的にいろいろと活動されていたのだなと。瞬発力と精神力と活動力。
いろいろな方との繋がりは、やはり女優さんという立場もあってのことだと思いますが、この力の大きさはとても簡単には真似できないと思います。

あの震災が起きた時、私も微力ながら寄付をしたりしました。
でも、あまりの被害の大きさに何かしようにもどうしたらいいかわからず、体力的にもボランティアは無理だと思い、ある方に相談しました。

その方はカトリック教会の神父様なのですが、
「小さなことでいいから、細く長く、そして忘れないことですよ」と仰っていただきました。
その時から、細く長くずっと続けていることがあります。続けることが忘れないことだと信じています。

ある黙想会に参加した時、指導してくださった神父様が、
「支援するなら、女性を助けるところがいいですよ」と仰いました。
男性は支援されると自分のために使うけれど、女性は子どものために使うから…とのことでした(笑)
一概にすべてがそうだとは思いませんが、その神父様は世界の貧しい国をたくさん見てこられた方なので、そのお考えにも一理あるのかなとも思います。

自分にできる範囲のことを、一度きりではなく細くでいいから長く続ける。無理をしたら続かなくなるので、そこはきちんと考えながら。

木内さんも、立場を考えながら、ご自身のできることを精一杯なさった方だと思います。突然に亡くなられたことが本当に残念です。
でも、この本に出会えて、木内さんのなさったことを知ることができたことは、私にとって幸せだったと、心から思っています。