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作りたいものと、求められるものの差。作り手のイメージと、買い手のイメージの差。

私は元々大ぶりなイヤリングが大好きで、イヤリングの重さや落ちやすさに悩んでいました。"大ぶりでも楽に着けられるイヤリングを作りたい"というのが軽い素材にこだわる大きな理由です。

最初の内はとにかく大ぶりなもの、ロングデザインのものを作り続けていました。
でもイベントのお客様や友達からは、私の作品は全体的に大きすぎると言われ続けました。
もっとシンプルに、もっと小さく...
そういった要望を聞くたびに
「それって私の作品である必要があるの?」
という想いが浮かんでいました。小さいデザインだったらどんな素材でも軽いですし、シンプルなデザインは世の中に溢れていて、安い値段で売られているものも沢山あります。
お客様が敢えて私の作品を選ぶ理由があるのだろうかと悩みました。
そして、私の作品が差別化できる点は"彩り"だということに気づき、パーソナルカラー診断と組み合わせてシリーズ展開することにしました。
特に紙の美しい渦と曲線を活かしたシングルウェーブのデザインはイベントでの人気商品となっています。


フォックステイルシリーズというデザインも、以前よりも小さいデザインでリニューアルしたところ一番人気のシリーズとなりました。

フォックステイルシリーズに関してはカラーバリエーションも変えてリニューアルしたのでサイズだけの問題ではないのかもしれませんが、やはり小さめ〜中サイズのものが受け入れられ易いのだと実感しています。


私の作品の中でも特に大きいのが、アイキャッチ画像のドレープリーフシリーズで、横にも縦にも大きくて本当に目を引くデザインです。
この作品は去年の10月に発表しました。当時の私はCreemaやminneから送られてくる販促情報に追いつこうと必死で
"秋は大ぶりなものが人気が出ます!"
"秋は黄色やテラコッタ、ネイビーが流行ります!"
といった言葉を受けてこのデザインを考えました。
私はこのデザインをとても気に入っていて愛用しているのですが、販売を始めてもなかなか売れず、イベントでは「こんなに大きいのは着けられない」と言われていました。
失敗だったのかな...と思っていました。

そんなドレープリーフシリーズが、6月頃から少しずつ買っていただけるようになりました。秋に向けて作った作品でしたが、お客様にとっては夏向けの商品だったということです。
こういった作家の感覚と世間の感覚がズレているというのはとても大きな問題で、ここは今後も意識していかないといけないなと実感しました。
買っていただいたお客様からは「色違いで欲しくなる」と言っていただけたり、実際に色違いをすぐにご購入いただけたりしたのです。
そしてお客様から
「大ぶりが大好きで、こんなに大きくて軽いなんて嬉しい!」
というお言葉をいただけて、私の大好きな大ぶりデザインを好きだと言っていただけたこと、軽い素材だからこそのメリットを実感していただけたことが本当に嬉しいのです。
自分が作りたいものとお客様が求めるものが一致したときに、作家として大きな喜びを感じますし、自信にもつながります。

大ぶりが好きだという方はやはり少数派なのだと思います。
でも、せっかく軽い素材なのだから普段よりも大きめのものを着けて欲しいと思っています。
趣味ではなく、仕事として作家を続けたいと思っているので自分が作りたいものだけを作っていてはいけません。
お客様の声を聞きながら柔軟にデザインを考えつつ、自分の好みを詰め込んだ作品も作り続けていきたいなと思っています!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

アイキャッチ画像のドレープリーフシリーズはこちら♪
※Creemaやminneでも販売しています。プロフィールのリンクからどうぞ♪


作品を知っていただくためにはイベントへの出店や商業施設での委託販売などしなければいけません。サポートしていただけましたらそういった出店費や委託販売費用に使わせていただきます。