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SPOTLIGHTで語った経営哲学と地域活性化への想い

先日、地元ローカル局・KKT熊本県民テレビの情報番組「てれビタ」のコーナーの一つ「SPOTLIGHT」でインタビューを放送して頂いた。このコーナーを担当するのが国内外で注目されている熊本の若手映像クリエーター・AGENT ROMAN代表の中川典彌君。彼には令和2年7月熊本豪雨災害で球磨川くだりが被災したあとに新たな試みとして船頭が被災地の今を伝えるサイクリングツアー「ひとよし発見サイクリングツアー」のPVでお世話になったのが縁。

中川君はまだ若いし、元IT企業管理職から映像クリエーターに転身して日は浅い。しかし、経歴とは裏腹に彼の創造する映像はセンスに溢れ、人々を魅了している。その映像のクオリティの高さが日に日に評価され、直近では熊本市の「熊本市政令指定都市移行10周年記念スペシャルムービー」を任せられるなど目覚ましい活躍だ。


出演のきっかけ

6月下旬、彼から1通のメッセージが届いた。「担当する情報番組に熊本の方を招いてインタビューをするコーナーがあって出演して欲しい」。最初は何故私なんだろうと思ったが、収録日を聞いて直感でピンときた。

「収録は7/4の夜になります。」

ああ、これは水害3年の日だ。だから私に声を掛けてくれたんだろう。被災者はたくさんいるし、私以上に復興に尽力されている方もいる。だけど私に声を掛けてくれた彼の粋な計らいに感銘を受けた。まだまだ復興の路半ばの球磨川くだりは夏がトップシーズン。勝手な私の推測だが、コロナ5類への移行、インバウンド回復に伴う需要の急回復に沸く観光業界だが、被災地人吉はまだまだ厳しい状況が続く。そんな現状を思い遣ってPRの機会を与えてくれたのだろうと私は感じた。

実は私は今年5月17日にゴルフ場で不注意でガラスに激突してしまい、右手の腱を2本断裂するなど全治半年の大怪我を負い、車の運転も再開したばかりのタイミング。しかも梅雨末期の大雨が続いていた中で家族からは勿論危険だと反対されたがどうしても出演したいと思い、二つ返事で引き受けさせて頂いた。

ここで彼にお世話になった「ひとよし発見サイクリングツアー」の映像を改めてみて頂きたい。被災からまだ半年ほどの人吉市内を巡るサイクリングツアー。このツアー自体賛否両論あったし、苦しんでいる様子を訪れて撮影しないで欲しいとの声もあった。また、被災直後のまちを撮るのは相当難しいミッションだったと考える。何故なら悲しみや苦しむ姿が多く映りがちだ。しかし、中川君はその難しいミッションを最高のクオリティで完成させた。観光が全面に出過ぎず、一方で悲観した雰囲気もないシンプルに一歩一歩復旧復興に励む地域住民の自然体を見事に表現した映像だと思った。正直、初めて映像を見た時に涙が溢れて止まらなかった。とにかく心から感動したことを覚えている。

球磨川を背景にサイクリングがスタート
釜田醸造所での一コマ。こちらも大きく被災した企業
コンテナマルシェでのワンカット。
この店のオーナーは現在ホステルとカフェをリニューアル開業を果たした
国宝青井阿蘇神社で復興を祈る

インタビューで語ったこと

7月4日の収録当日。前日は物凄い大雨で熊本県内各地で被害が続出したこともあり心配されたが小雨程度だったので無事収録場所となるAGENT ROMANがある早野ビルへ到着した。

この早野ビルは熊本最古の貸しビルで1924年竣工。有形文化財登録もされる由緒正しい建物でヴィンテージ感溢れるビル内にはクリエイティブな仕事をする企業がいくつも入居している。AGENT ROMANが入居しているスペースは以前当社の公式サイトをお願いしている企業が入居していた場所であり、人吉の案件もそこの縁が繋がってのことだった。

オフィス兼スタジオに入るとそのオシャレさに驚く。私のようなオジさんには絶対創れない空間(笑)   やっぱセンスって凄いですね。

まるでBARのような空間
実際に不定期でCAFE&BARとして営業しているとのこと

軽く打ち合わせをした後、早速収録へ。中川君は聞き手になり、撮影を回していたのは何とまだ17歳の青年! 映像に興味があるということで中川君の指導のもと日々映像の勉強をしているそうだ。

そしてインタビュー収録開始。
中川君は本当に聞き上手。私が答えやすいテンポかつ分かりやすい質問で私の言葉を引き出していく。予想通り、最初に収録日が7月4日だからこそ私に出演して欲しかったと言われた。やはりそうか。だからこそ悲観的にならずポジティブな話題を話そうと思った。加えて夕方の情報番組ということもあり、視聴者は高齢者と主婦がメインなので熊本県のポテンシャルをしっかりとお伝えしたいと考えた。先ずは実際の映像を見て頂こう。

話した内容をいくつかピックアップすると

・やるべきことをやる
・ロジカルな思考と綿密なマーケティング
・商品は完璧でなくても良い。走りながら改善していく
・地域の付加価値を上げることが地域の活性化に繋がる
・住民が誇れるものを創りたい
・リスクを背負うことができれば未来が広がる
・人生は選択の連続。だから悔いのない選択をしたい

どれもが私が事業を行う上で大切にしていること。実際は1時間以上の収録でもっとたくさんのことを話させて頂いたが、5分の制約上、大幅にカットして編集となった。しかし、前述の青年は本当に上手くまとめてくれた。この5分で私が視聴者の皆さんにお伝えしたいことはほぼ伝わったのではないか。インタビューは恥ずかしさもあったが、自分の思考を整理する上でまたとない貴重な機会となった。

この貴重な機会を与えてくれた中川君に感謝するとともに、これからも地域の付加価値向上に努めて行きたいと決意をしたインタビューとなった。

若いイケメンとの対比はオジサンには厳しいw

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