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返戻・査定について

レセプト請求はクリニック運営におけるとても重要な仕事です。返戻や査定が多いほど、クリニックの入金が遅れたり、経営に大きく影響します。また返戻を再請求するのにも、取り下げ正しく請求し直すのも、イレギュラーな業務として通常業務に上乗せされるため、医療事務スタッフの負担の増大にも繋がります。

まずは返戻と査定について説明します。

査定とは

毎月10日までにオンラインまたは紙媒体で請求したレセプトが国保連合会・社会保険支払基金の審査側が、レセプト請求の内容を不適当と判断した場合、不適当な項目を一方的に減額・減算し、収入が支払われることを査定といいます。実際に実施している医療行為の対価が全く得られません。

しかし、査定は、診療報酬算定に則っていない処置、間違った解釈による実施が原因であるため、次に同じことを起こさない、正しい診療報酬算定を行う必要があります。

返戻とは

毎月10日までにオンラインまたは紙媒体で請求したレセプトが国保連合会・社会保険支払基金の審査側が、医療行為の適否が判断し難い場合に、レセプトを差し戻さすことを返戻といいます。
保険証番号や生年月日記載項目に不備がある場合や、検査が過剰と判断され、症状詳記の追加を求められる場合に返戻されます。

査定と返戻の大きな違い

それは、再請求ができるかできないか、という点です。

査定は再請求ができません。査定された理由がわからない場合は、審査側に問い合わせ、詳細を明確にする必要があります。今後同じことが起きないようにするためにも、医事課での共有はもちろん、院長を筆頭にクリニック全体への情報共有が必要です。

返戻は、請求したレセプトが差し戻されるだけなので、改めて請求し直せば翌月以降に収入を得ることができます。しかしながら、当月に見込んだ収入が得られないということには変わりはないので、売上を見据えて機械を新調した、人件費を増やしたことに対しての収入が入らず、少なからず打撃を与えます。

査定と返戻を減らすには

これらを減らすには、レセプトチェック機能を十分に発揮することです。皆様のクリニックはどのようにレセプトをチェックしていますか?

今は電子カルテが主流となり、システムを利用してレセプトチェックを行うことができます。その上、紙レセプトを印刷せずとも、画面上でレセプトが確認でき、業務効率化と共にコスト削減も行うことができます。

電子カルテには、行った処置・投薬・撮影に対し適切な病名が登録されているか確認する「病名チェック機能」などがあります。それらを利用し、効率的なレセプトチェックを行いましょう。

レセプトチェックを第三者にお願いする

同じ医療機関のスタッフが常時勤務している場合は、目が慣れてしまっている、また知識の偏りがある場合があります。そういった時は、外部に依頼することも一つの手だと思います。私は正社員で医療事務として勤務する他、個人事業として皮膚科・内科・整形外科のレセプトチェックを行っています。一度レセプトを見直したいなどのご依頼があれば行きますのでご連絡ください。

次は、返戻・査定の対策をお話ししたいです^^


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