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さよなら軽トラック

6年ほど乗った中古の軽トラ(ホンダ アクティ)とお別れしました。結構思い入れがある車だったので、この車との思い出を綴って見ようと思います。軽トラに興味がある人の参考にもなったら嬉しいです。

もともと買った時から錆が多かったのですが、経年劣化でシャフトのナットがバキバキになってしまったので、車検切れを機に修理を諦めて廃車に。
ほんとうにお疲れさまでした。

この車との思い出はたくさんあります。
この子を買ったきっかけは、大学院時代にエゾシカの研究することになったこと。悪路が多い農地のそばがフィールドになったので悪路に強く、研究機材を載せることのできる車が必要になったのです。

「農家さんが乗ってる軽トラなら悪路も問題ないぜ!ゆくゆくは狩猟するつもりだし!シカ載せるし!!!」と自分に言い聞かせて購入。

結局シカを載せることはほぼ無かったものの、研究機材だけでなくDIY資材の運搬や、友人の引っ越しの手伝いをする時に大活躍してくれました。

軽トラは運転席がやや高い位置にあります。このため運転席に座ると目線がぐっと高くなり、バスを運転しているような気分になるのです。これがとても楽しかった。ほかにも荷台に寝転がって空を見上げてみたりなんかして。気持ちよかったなぁ。わたしは車を クツでありカバン。それ以上でもそれ以下でもない と割り切って使ってきました。しかしこの車は、想像以上のはたらきをしてくれました。

とくに意外な能力がありました。それは 人の本性を(すこし)暴くこと
どういう事かというと「自家用車として軽トラに乗ってます」と他人に言ったり、軽トラに乗っている様子を人に見せると、反応が驚くほど分かれるのです。

趣味人だねという意味で「バカだねぇ」と言う人。

「安全性が低いのに軽トラを選ぶなんて有り得ない」と言う人。

サビをどうにかしろ等外見を悪く言う人。

さもそう使うのが当然であるかのように軽トラに寄りかかって話をはじめる人など、軽トラは人が軽トラに対してどう思っているのかを声に出させるのです。こんなこと、タントやN-BOXやカローラで起きます?軽トラは他の車に対しては見せることがないであろうその人の姿勢を、見せてくれたのです。

大抵の場合、この機能は僕を悲しい気持ちにさせるとの方が多かったですが(バカにされることが多かったので)、なんというか、他人の「隙」を引き出すこの車はおもしろいなぁとも思いました。

僕はこの先の人生で、またいつか、軽トラに乗ることでしょう。

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