鯨本あつこ

ritokei編集長。NPO法人離島経済新聞社代表理事。人とお酒と考え事が趣味。リモー…

鯨本あつこ

ritokei編集長。NPO法人離島経済新聞社代表理事。人とお酒と考え事が趣味。リモートワーク歴6年。九州の田舎暮らしをしながら日本の島々や東京などうろうろ(コロナ禍につきほどんと田舎にこもり中)。

最近の記事

沖縄振興計画(素案)に幸せが増えた件

先週は久しぶりに沖縄滞在。このコロナ禍なのでほぼ家にこもってましたが、沖縄県振興審議会離島過疎地域振興部会の会議日程と重なったので、久しぶりにリアル会議に出席できました。昨年はすべてリモート参加で、リモートはリモートでもいいけれど、リアルはリアルでうれしいものですね。 そんな会議のこと、島嶼学の権威である嘉数啓先生に座間味村の宮里村長ほか財界学界の委員方の隣に学歴希薄な自分が混ざりこむときの野良猫感は何年経ってもぬぐえませんが、私のような人間の意見も取り入れてくださる沖縄県

    • 島から考える日本の未来。宅配社会編

      宅配社会の未来というお題でうけた取材の記事が、今日の朝日新聞にのりました。 日頃から島×〇〇で幅広なテーマの取材依頼が届くところ、今回は宅配。 取材依頼をみて、宅配?? と思ったものの、島の暮らしと社会のありかたを照らし合わせる日々の思考のなか、感じてきた違和感があったので、リトケイというよりは個人として意見しました。 本文は一言一句、本人(=私)確認済みでしたが、チェックできない見出しの「離島の挑戦」は少ししっくりこない。 離島の挑戦というよりは、島の在り方が今後の

      • マダニ記念日

        もしも私が森に棲むマダニだとする。 体長は1ミリちょっと。 ・ ・ ・ もうちょっと大きくなりたい。 10倍くらいにはなりたい。 だから生き物の血を吸いたいの。 犬でも来ないかなぁ。 でも、毛がもじゃってたら面倒? イノシシなんてもっとごわごわだし、 皮膚も硬そうよね。 (そこへ、ふわふわした肌の生き物が通りかかる。) わぁぁぁー! いまだぁぁぁー! と飛び移り、ガブリ。 ふふふ。 痛くないでしょう? 私、実は麻酔物質がだせるの。 だからあなたは私に気づけない。

        • 山、の先にある島

          離島経済新聞社の6月度理事会を終えてふぅーっと深呼吸する。 起きている時間、子どもたちが家にいない時間、ざざーっと集中してパソコンとにらめっこしながら、ややこしい数字やらむずかしい会計用語と戦い、ふと、思った。 私は一体、何と向き合っているのだろうか。 パソコンか? 数字か? むずかしい会計用語か? 数字は苦手だぞ。おおざっぱだから細かいチェックも得意ではない。 得手不得手に照らせば、罰ゲーム登山。脳が酸欠になりそうだ。 その時、LINE通知がぴろーんと鳴り、自宅にい

        沖縄振興計画(素案)に幸せが増えた件

          中村佳穂さんに浮かぶ奄美の夜

          ゆうべ、テレビで7月に公開される「竜とそばかすの姫」というアニメ映画の話題がながれていて、私は夕飯の食器を片付けつつ、なんの気になしにナレーターが引っ張りぎみに語る「主演の声優は......」という声を聞いていた。 それでナレーターが「中村佳穂」といったものだから、思わず、うおぉっ!と叫んでしまった。 叫んだことには訳がある。中村佳穂さんというミュージシャンはものすごいのだが、私のなかでは加えて島がひもづく。 5年前。リトケイ島酒担当のみどりさんとの共著で奄美群島の奄美

          中村佳穂さんに浮かぶ奄美の夜

          「島」が好きな理由

          兄弟構成によって人の性格が特徴づけられるとしたら、2つ上の姉と3つ下の弟に挟まれる次女は最もひねくれやすいように思う。そんなもんだと自分で定義したいほど、3人兄弟の次女に生まれた私はひねくれており、対人コミュニケーションが得意でなかった。特に家族とのコミュニケーションは苦手で、18歳で実家を離れるまでことあるごとに反抗しながら誰とも口を聞きたくない時も多かった。 母や絵本の頒布会に入っていたからか、実家には毎月3冊くらい新しい本が届いていた。誰とも口を聞きたくないこともあっ

          「島」が好きな理由