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恋せぬふたり 1/31放送分

強制対話(feat.カズくん)

休む間もないジェットコースター展開のため、勢いに押されてカズくんを含めた三人で生活をすることになった高橋さん。怒涛のハラスメント質問や価値観のギャップにも一応きちんと対応していて人格者すぎる。
→恋人みがエグいvs誰にでも同じように対応します
→家事は恋人にやってもらいたいvs自分のことは自分でしたらいい
→好きでしょ?vs恋愛関係じゃないです
→ムラっとしませんか?vs失礼な質問はやめてください
「普通は」「みんなは」という接頭語がつくと大概「世間一般の価値観に染まった偏見」を持ち出されることが多い。先入観ガチガチの色眼鏡に「自分は」を説明するのはめちゃくちゃしんどいので、見ているだけでぐったりしてしまう部分があった。本作を見て貰えばその辺は楽になる部分もあると思うので、やっぱり誰かが代弁してくれるというのは助かるよなぁ。

俺で良くない?

高橋さんと咲子が恋愛なしの家族(仮)をしているのを間近に見ながらお前まじかという発言である…結構わりととんでもない天然くんなの?いや〜、疲れる。もうとんでもなく疲れる。
カズくんってヘテロマヘテセクの健康な成人男性なわけで、そこに加えて家事はできない、デリカシーもない、距離感が近い、亭主関白気味、独占欲が強いという要素を兼ね備えている明らかにやばい相手だと思う。キスもセックスもしなくていいと最初は言いつつ、フラストレーション溜まるタイプじゃね?あ〜、考えただけでゾッとする。「普通は」と「みんなは」という判断基準を主軸にしている平々凡々な日本人男性のカズくんに、異性のAro/Aceと親密な関係が維持できるとは到底思えない。
恋愛・性的なニュアンスが汲み取れないことがあったら不満が溜まるし(ex:他の男と楽しそうにするな、近づくな等)、親になれないことにも不満が溜まるし、些細なスキンシップができないことにも不満が溜まるし、何よりもまずカズくんは咲子に惚れているから絶対に長続きしない。カズくんのような独占欲の強い精神面の幼いタイプは自分が相手に投げた分の好意が相手から返ってこない状況には耐えられないと思う。
アロマンティックを好きになったロマンティックは言うなれば暖簾に腕押し状態なので、とことん不毛なんじゃないかなと感じている。優しさとか思いやりとかなんかは返すことができても、恋愛的な「好き」だけは返すことができないし、そもそも相手からそれを寄越されることすら苦痛だったりするのだから。


誰かに「好き」と伝えること自体ある種暴力になりかねないんじゃないかと最近は感じるようになっている。好意だから受け止めるべきだとか誠意を持って応えるべきだとか、他人の感情を一方的にぶつけられてそれに配慮しろとは何とも迷惑な話である。内心の自由は保証されているのだから、あえてそれを表明した時点で相手の心情よりエゴを優先していると思う。
「好き」も「嫌い」もそういう意味では僕の中で対等な迷惑である。

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