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ワークショップ9 「イノベーションの作法の実践」

【テーマ】イノベーションの作法の実践
【講師】濱口秀司
monogoto CEO/ Ziba executive fellow/ i. schoolエグゼクティブフェロー
【会場】当初は対面でワークショップを行う予定でしたが、まん延防止等重点措置を受け、Zoomでの開催となりました。
【日時】
事前ワークショップ:2022年1月12日、1月16日
WS9当日:2022年1月22日、1月22日
【事前課題書籍】SHIFT:イノベーションの作法

【2021 ws9 Da1(2022/1/22)】

ワークショップ9は、2021年度i. school通年生にとって最後のワークショップです。i. schoolエグゼクティブフェローの濱口秀司さんを迎え、いかにバイアスを崩し、いかにイノベーションを起こすかをテーマにディスカッションを行いました。また、事前ワークショップで考えたアイディアについて3チームがプレゼンテーションを行い、濱口さんに評価していただきました。

事前ワークショップでは、「世の中のキッチンをバイアスブレイクする」をテーマに、2日に分けて「①バイアスの抽出ー②軸の定義ー③モデル化ー④強制発想ー⑤評価と共有」という手順で、アイディアを「ビジネス・テクノロジー・コンシューマーエクスペリエンス」の3つの視点から分析を行いました。

私たちのチームBでは「キッチン」というテーマに対して、「だれでも使える動くキッチンカー」「冷蔵庫・コンロ付きテーブル」「切る食材で色が変わる包丁」の三つのアイディアを出しました。これらのアイディアに対して、濱口さんから以下のようなコメントをいただきました。

①クライアントを事前に設定することによってニーズの方向性が収束され、後々の問題を一部回避できる。

②「クライアントはどういうアイディアが面白いと思うか」を事前に知れば、クライアントが望むアイディアの特徴も掴める。

③「アイディアベース」共感度合いの高い発想のできる人は「アイディアベース」で十分かもしれないが、それができないと自覚する人は自分のアイディアより発想の方法論を信じたほうが構造的にいいアイディアを出せる。

④チームであろうと、何が何でもアイディアは一つに絞ること。一つに絞れないことは、チームとしてディスカッションを恐れていることを示唆している。

⑤アイディアを考える切り口として、既存の製品に対する分析が役に立つ。また、出したアイディアを既存製品と比較することもアイディアを精緻化するための有効手段である。

後半では「キッチン」というテーマに対して、3チームが考えたアイディアでまとめた7つの軸を使ってアイディアを強制発想するワークショップをおこないました。

<7つの軸>
(1)固定→可変(2)固定→移動(3)効率→くつろぎ(4)性能→記憶(5)単一→レイヤー(6)日常→非日常(7)一発→徐々に

「アイディアを発想するときにはいかに構造化するかが大事」ということを身をもって感じることができました。

王 琦
東京大学工学系研究科 修士課程・ETH Zurich Mobility Student(D-ARCH)
2021年度i. school通年生

事前ワークショップで考えたアイディアを濱口さんにプレゼンテーションしている様子。


【2021 ws9 Day2(2022/1/23)】

DAY2では、濱口さんにクライアントとのコミュニケーションの取り方やビジネスの立ち上げ方について教えていただきました。

特に印象に残ったのが、初回のミーテイングにおいて、クライアントととるべき具体的なコミュニケーション内容についての講義です。

私自身、ビジネスコンテスト形式ではありますが、クライアント課題に取り組み、クライアントの思いを汲み取れきれずに敗退してしまった経験があります。自分よがりの提案になってしまっていたのです。敗因は分かりつつも、一体どうすれば、クライアントに喜んでもらえる企画が作れるのか、ずっと自分の中でもやもやしていたため、今回の講義は非常に勉強になりました。

初回にクライアントにするべき質問として、「このプロジェクトの成功の定義とは何か」や、「事業の課題とは何か」だけでなく、(進めようとしているプロジェクトに関連して)現在・過去のいいアイディア・だめだったアイディアを聞くというのは初耳でした。これを聞くことにより、どういうアイディアが面白いと考えるのか、クライアントが考えていることを構造化できるようになるそうです。

今後、クライアント業務に携わらせていただくことがある際は、是非、今回の学びを活かしたいです。

また、ワークショップのラストで、濱口さんから「学生のうちから企画の立て方を学んでることは大きなgainで、社会に出てから成長の加速度は他の学生たちと明らかに違うはずだ」と激励の言葉をいただきました。

最後のワークショップで、2021年度通年生として、i. schoolで学ばさせて頂けたことに対し、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。
i. schoolに携わって下さった皆様、1年間本当にありがとうございました。

大場爽一朗
東京大学文学部4年
2021年度i. school通年生

濱口さんのレクチャーの様子


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