無職三日目。わたしは今日も会社に行かない。

正確に言うと有給休暇消化中なので、無職ではないのだけれど。「ムショク」という言葉をくちから出せば、その寂しい響きに一瞬、お尻のあたりがひゅんとなる。それが怖くてちょっと楽しいから、人に会う度「ムショクです！」と挨拶している。

昨日、顔を見て話すのは初めてな方と会った。「無職です」と挨拶すると「福岡に来てからの次の仕事は何系？IT？」と聞かれて、まごついた。あれ、わたし、何系にいくのだっけ？こういうわたしです、と自己紹介したときに、わたしを面白がってもらえる場所で働きたいのだけれど。

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三日前の最終出社日。一緒に仕事をしていた先輩が、新しい仕事を探すときにはこういうことも経歴に書けるよ、と教えてくれた。それは今まで当たり前すぎて経歴に書くなど思いつきもしなかったことばかりだった。
6年半働いたうちの、最後のたった1年しかいなかった部署。ここは、今までのわたしのサラリーマン人生において最高の職場だった。子育てマンガの編集と、WEBサイトの運営。マネタイズは置いといて、まずはやってみるでOKの部署だったから、少しばかり肩身は狭かったけれど。

正しいか、正しくないか、という価値観ももちろん必要だけれど、それ以上に面白さ、喜び、あたたかさの価値観が必要な仕事だった。このマンガを読んだママが喜んでくれるか、子育ての大変さの中で、ふと立ち止まって気を緩めてもらえるか、という軸を持って、生まれた頃から勝手に育ってきた自分の感覚と感性で仕事ができた。
勢いで「絵を描きましょうか」と言えて、月に何度か絵の仕事もできた。

この仕事のことは、まだまだ何度も思い出して、言葉にしたい。最後にもらった言葉についても。

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さて、今日は自分の自信のために、小さな仕事探しを。

自己紹介が、できるように。