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台湾映画「サマーズ・テイル」(夏天的尾巴)

主演:エンノ・チェン(郑宜农)、レイ・チャン(张睿家)、ディーン・フジオカ、リン・ハン(林涵)
2007年 98分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=Asianwikiより)

ただただおディーン様が出ているというだけで、ウォッチリストに入れてあった本作。アマプラでもうすぐ配信終了ということで、またまた慌てて視聴。しかし、観始めたらエンノ・チェンとレイ・チャンが主演で大驚きであった。

爽やかな青春物語

病弱で休校しているアユエ(阿月、エンノ・チェン)、その親友の優等生のウェンリー(雯莉、リン・ハン)、優等生だが女教師に恋をしているジミー(怀钧、レイ・チャン)、日本からの転校生不破朗ふわあきら(ディーン・フジオカ)の4人を中心とした、学校、家、住んでいる地域で繰り広げられる物語。
歌手を目指しているエンノ・チェンの歌をバックに、田んぼが広がるのどかな台南の景色の中で、高校生の悩み、葛藤といったものが描かれるが、最後にはとある事件で4人が一致団結するのであった。

4人の初々しさが見どころ

歌手としてしか知らなかったエンノ・チェンが、実は本作の監督チェン・ウェンタン(郑文堂)の娘で、これが彼女の映画デビュー作だったらしい。今でも若々しい可愛い感じの彼女だが、劇中でもとても可愛く、そして何よりも歌とギターがとてもいい。

レイ・チャンも最近は『We Best Love』で、大人の男役ですっかり人気になったが、まあ、ここでは可愛い可愛い!学校の教師を好きになってしまうのだが、その一途さがとにかくなんとも言えずに可愛い。

そしておディーン様!台南の田舎で日本人というのは、どんな設定の役なのだろうと思っていたら、なんとお父さんが、
「台湾高速鉄道で働いている」
という設定!つまり時期的に『路〜台湾エクスプレス〜』のストーリーとリンクしていた。そして本作のシーンを思い出してみると、朗がいつも一人でサッカーボールで遊んでいるのは、高架下。近くには在来線の電車が通っているが、別に新しい高架がずっと続いているのが、常にシーンに出てくるのである。
現地の高校に通っており、中国語はできるものの、友達もあまりいないし、成績は悪いようで、朗は学校では廊下や校庭で立たされているシーンしか出てこない(笑)。
しかし、ウェンリーやジミーの助けで、少しずつ勉強もしていくようになるのであった。

そんな彼らの初々しい姿、台南の風景、独特の響きの台湾華語と猫(猫の名前が「夏」なのである)にほのぼの癒されるなかなかいい作品であった。

古い映画なので、予告編が画質が悪いこれしか見つからなかった。4人の若い姿をちょっとでも観てもらえれば。3月31日でアマプラでの配信は終了なので、興味を持たれた方はお早めに!

本作の劇中歌も動画では見つからなかったので、残念だが、これはちょっと前のエンノ・チェンの『冬眠 If Winter Comes, Can Spring be Far Behind?』という曲♫


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