主演：フー・ボーウェン(胡博文)、フー・シーウェン(胡世闻)、ホアン・ユエチェン(黄博智)、モン・ルーシン(孟月晨)
2022年　全8話（1話約20分）
いしゃーしゃ的オススメ度：★★☆☆☆
（写真＝GagaOOLalaより）

久しぶりの中国BL、待ってましたー！
韓国とタイがわんさかと新作を放出しているが、中華圏からあまり出てこない(涙)。そんなところに本作が登場！前にも記事に書いた「Capture Lover」↓と同じ、アリア・リー(李韵铭)監督の作品。前作を酷評しているので、どうかなぁ〜と思っていたが。。。

幼馴染の物語

フー・ボーウェン演じるリン・ズーミン(凌梓铭)とフー・シーウェン演じるチェン・イー(程一)は高校生で、幼馴染。小さい時からずっと一緒に過ごしている。二人とも両親が一緒に住んでいなくて、それぞれ祖母と叔母に育てられており、皆で家族同様であった。
高校である日、同級生で金持ちのわがまま息子ユエ・ユウズ(岳宇植、モン・ルーシン演)に二人は「お前ら親がいないだろ」と馬鹿にされ、チェン・イーが彼に殴りかかって喧嘩に。ユウズの母親が校長に直談判し、リン・ズーミンとチェン・イーは賠償金を払わないと退学になってしまうかもしれなくなった。しかし、貧乏な二人の家にはそんなお金はない。しかし、転校生のルー・シャンリン(陆向霖、ホアン・ユエチェン演)がそんな二人を危機から救ってくれる。

その後、4人で仲良くなるものの、リン・ズーミンとチェン・イーはお互いに幼馴染出会った頃からの友情以上の感情をお互いに持っていることに気づいていくのであった。

またまた多いにツッコミどころあり

なんとなく『ハイロイン』を思い起こさせる雰囲気（制服同じ？）だが、はぁ？こーなる？？と毎エピソード苦笑しながら観た、ある意味ツッコミどころが多くて楽しい作品だった。メインキャストの二人は既に他のドラマにも出演してるようで、彼ら自体はとても良かった。せっかくのイケメン君たちだし、ど素人でもないのに、やはり脚本が良くないんだな、なんとなく彼らをうまく使い切れていなかったという印象が残る。

幼馴染の二人が惹かれ合い、それぞれの想いがわかるにつれ、悩める部分はいい。しかし、女子の同級生ルー・シャンシンや、後の友人の二人の役柄もうまく意味を持たせることができていないところが、なんとももったいないと感じてしまった。

また時間系列も少し分かりづらいところがある。え、どうしてこういう展開になるの？と驚いていると、次のエピソードでまあ、わかるようになるのだが、時間の経過がよくわからないシーンが結構ある。服装のバリエーションがあまりないので、同じ日の出来事かと思っていたら、別の日だったりして、これは脚本なのか、それとも編集なのか、わからないが、大いに改善の余地ありである。

あと、これは中国ドラマあるあるなのだが、劇中で誰かが歌を歌う場面があるとする。ギターやピアノなどを弾きながらということもあるが、これが中国ドラマではことごとく全く違う人が歌う＆演奏する曲に差し替えられていることが多く、口パクどころか、演奏も全てずれまくっているというシーンが多すぎる！これは日本や韓国のドラマではほぼあり得ないことだが、中国人的にはOKなの？

本作でも、チェン・イーがギターを弾き語るシーンがあるのだが、演奏が始まると劇中で練習していたのとは全く違う曲で、画面はギター一本なのにサウンドはドラムやベースも入ったフルバンド(笑)。これってどーよ。。。

前作と比べ、メインキャスト二人のパジャマもグレードアップしてるし（それでもなんかのキャラクターぽかったし、ベッドには何故かキティちゃんのシールがぺたぺた貼ってある）、誕生日にも変なケーキも登場せずホッとしたが、もうちょっとストーリーを充実させてほしいところ。
今回は真の意味で二つ星にしておいた。次作に期待。

本作は台湾のLGBTコンテンツ専門動画サービスのGagaOOLalaとRakuten VIKIで配信されているが、Gagaには日本語字幕あり。中国BL作品もGagaで配信できるようなら、これからもどんどん制作して公開していってほしいな。ちなみに、本作を観始めたときには百度百科にページがあったのだが、現在は削除されている模様。どうやらだんだん締め付けが厳しくなっているのかな。

こちらがAGEBOYというグループが歌う挿入歌の『手心冒汗』♫オープニングもエンディングも、OSTはみんないい。